[初心者向け] 研究発表スライドの作り方

はあ、また研究発表で怒られちゃったよ、、、次はもっといい実験結果を出さないとなあ、、、

ちょっと待って、もしかしたら発表スライドの作り方に問題があるかもしれないよ!!

日本の将来を担う研究者の皆さんこんにちは。

研究者なら誰もが、研究発表で怒られたことがあるのではないでしょうか?

それはもしかしたら、研究発表のスライドの作り方に問題があるのかもしれません。

そこで今回は、研究発表スライドの作り方のコツをまとめたいと思います。

そもそもスライド作りとは何でしょうか?

ズバリ、筆者の考える結論はこれです!!

“目的”とは、何のために研究発表をするのかを明確化することです。

“研究内容”とは、自分の研究をどのように構成して伝えるかということです。

“デザイン”とは、配置と配色を工夫してどのように視覚化するかということです。

それぞれについて以下のセクションで詳しく説明していきます。

1, 目的を考える

研究発表スライド作りをする前に、まず目的を明確化しましょう。

目的を明確化するとは、何のために発表するのかを考えるということです。

なぜ最初に目的を明確化するかというと、目的によってスライドの作り方が異なるからです。

<例>

実験報告:先生とディスカッションすることが目的 → 情報多めの専門的なスライドが良い

学会発表:研究を理解してもらうことが目的 → 情報を絞ったシンプルなスライドが良い

就職活動:自分自身が評価されることが目的 → 視覚的に美しいスライドが良い

以上のように、目的によってスライドの作り方が変わってきます。

特に、実験報告などで使用するようなお互いに知識がある前提で作成されスライドを、学会などの専門外の人の前で使用した日には炎上待ったなしでしょう。

科学者は往々にして自分が一番賢いと思っているので、自分が理解できないスライドをみるとスライドの方がわかりにくいんだと解釈します。

常に目的を意識してスライドを作りましょう。

学会発表で、自分しか理解できないような独りよがりの研究発表はダメだね!

2, 研究内容を考える

どんなに素晴らしい研究内容でも、うまく伝えることができなければ宝の持ち腐れです。

研究内容の伝え方に関して重要な4つのポイントについて説明します。

1, 流れの意識

 発表内容を一本のストーリーにすること

2, テンプレを覚える

 研究発表における基本的な構成を使用するということ

3, 逆算して構成する

 研究結果のセクションを起点にしてイントロを構成するということ

4, 結論ファースト

 結論を最初に提示すること

重要な点は、いずれも“聞き手が理解しやすい発表”を指向している点です。

なぜなら、”聞き手が理解しやすい”というのはあらゆる場面で最重要事項になるからです。

先程も述べましたが、聞き手が理解できなかった時、発表者は最低の評価を受けることを肝に銘じておきましょう。

この発表ダメだなあ〜、なぜなら天才科学者の私が理解できないんだから!!

1. 流れの意識

流れとはストーリーのことです。

研究発表において最も重要なことはストーリーを1本にすることです。

言い換えると、余計な内容は”全て”削除することです。

この”全て”というのが重要で、「これ削除しても成立するかな?」という思考を常在させて、消せるところを全て消しましょう。

例えば、大学の授業や学会の研究発表で、途中からちんぷんかんぷんになった経験があるかと思います。

このちんぷんかんぷんな状態というのは、理解できなかった情報がある閾値を超えると発生します。

したがって、そもそもの情報量を極限まで少なくしてやることで、聞き手が理解しやすい発表になります。

ベテランの先生でも専門外のことは素人同然ですので、相手の理解力に頼るのは厳禁です。

流れを意識して、ストーリーが1本に収斂した研究発表の流れを作りましょう!

確かに、情報が多すぎると理解するのが難しいよね!!

2. テンプレを覚える

何事にも基本のフォームがあります。そして上級者ほど基本がしっかりしているものです。

研究発表も同じで、基本のフォーム(テンプレ)に沿った発表はわかりやすいですし高評価を受けます。

では研究発表のテンプレとはなんでしょうか?

実は答えがありまして、最も有名な科学雑誌のNatureでこのテンプレがまとめられています。

Natureのテンプレ

Natureによると、研究発表におけるテンプレは以下の通りです。

1, 広いイントロ

 まず最初に、一般の方でも知っている内容を提示します。

2, 狭いイントロ

 広いイントロ踏まえて、自分の研究領域を提示します。

3, 従来研究の紹介

 狭いイントロに関して、どのような研究がなされてきたかを紹介します。

4, 従来研究の問題点

 紹介した研究で、どのような問題点があったのかを提示します。

5, 自分の研究の紹介

 従来の研究における問題点に対して、自分の研究ではどのような解決策を用いたのかを提示します。

6, 研究結果のまとめ

 結論ファーストで研究結果をまとめて提示します。

7, 研究結果の詳細

 詳しい研究結果を提示します。

8, まとめ、考察、今後の展望

 最初のイントロに即した内容だと GOODです。

ですが確かに上記のテンプレに沿った発表を聞けば、その研究についてきちんと理解できそうです。

Natureに書いてあるくらいだからもっと難しいのかと思いきや、意外と普通のことですよね。

しかし、普通のことであっても言語化して意識して行うのと、なんとなく行うのではクオリティーに天と地ほどの差が出るものです。

上記のテンプレを意識してスライドを作りましょう。

発表時間の制約などで、テンプレを崩すこともよくやりますが、あくまでテンプレを知っている上でやりましょう。

テンプレに沿った方がわかりやすい発表になるね!目的が明確な分、スライドも早く作れるね!

3. 逆算して構成する

テンプレに沿って内容を構成しますが、その際に重要な点が研究結果から逆算してイントロを構成することです。

普通にスライドを作り始めると広いイントロから順番に作ってしまいがちですが、実はこれはよくないです。

研究結果の部分は変更が効かないので先に研究結果の部分を作ってしまい、その後で研究結果に対応するイントロを作る方が良いです。

自由度の低い部分を起点に逆算して自由度の高い部分を構成しましょう。

イントロからスライド作りを始めてしまいがちですよね、、、、気をつけます!

4. 結論ファースト

以下の2つの事例について考えてみましょう。

A, 結論が先に与えられた状態で研究結果を聞く

B, 研究結果を聞いた後で結論を聞く

普通に考えると結果から結論が導かれるので、発表でもこの順番であるBを採用してしまいます。¥

だからこそ、無理矢理意識して結論ファーストのAを行う必要があります。

スライドでは図表を多用しますが、専門外の人が図表を見てもなかなか理解するのは難しいものです。

しかし、最初に結論を与えておくことで、図表を見る際のポイントがわかるので、理解が格段にしやすくなります。

必ずAの結論ファーストを用いるようにしましょう!!

結論ファーストは意識していないと難しいですよね、、、、

3, デザインを考える

人間は五感から情報を得ていますがその約90%が視覚からです。

したがって、研究発表においても視覚を意識したデザインが効果的です。

重要なポイントは以下の3つです。

1, コントラストをつける

 重要な部分とそうでない部分の差を際立たせること

2, 視覚化する

 ぱっと見でわかるようにすること

3, 整列させる

 パーツを整列させること

上記3つのポイント「コントラストをつける」、「視覚化する」、「整列させる」について詳しく説明していきます。

研究発表でも見た目は重要ってことだね笑

1. コントラストをつける

デザインを考える上で最も重要な点はコントラストをつけるということです。

スライドを作る際に、重要な部分を目立たせることは大切です。

しかし初心者がよくやりがちなのが、コントラストを意識せずに文字を大きくしたり色をつけたりしてしまうことです。

コントラストをつけるとは、重要な部分とそうでない部分の差を際立たせることです。

具体的な方法としては、

1, 色をつける(暖色が最も目立つ)

2, 太く、大きくする

あくまで、重要な部分とそうでない部分の差を際立たせることが重要ですので、色および太文字・大きい文字の多用は厳禁です。

黒が大部分で目立たせたいところに赤が入っているスライドや、小さい文字が大部分で目立たせたいところに大きく太い文字が使用されているスライドが理想的です。

特に、流れの根幹となる部分に赤や大きく太い文字・図表を使用できて入れば最高です。

コントラストのついたスライドを作りましょう。

重要な部分だけが強調されていると視覚的に理解しやすいね!!

2. 視覚化する

“A picture is worth a thousand words”という諺があります。

「1000文字並べるくらいなら、写真を1枚見せろ」ってことです。

ですので、視覚化できるものはどんどん視覚化しましょう。

具体的な方法としては以下があります。

1, カテゴリー化

同じカテゴリーのものを同じ色で塗りましょう。そして、同じカテゴリーのものを空間的に近接させましょう。

2, 文字を画像化

画像化できる文字は全て画像化しましょう。例えば、カレーライスという文字を見せるくらいなら、カレーライスの写真を見せましょう。

確かに、文字が多いスライドよりは、写真が多いスライドの方がわかりやすいですね!!

3. 整列させる

オブジェクトを整列させましょう。

やはり整列していないスライドは美しくないです、、、、

例えば、中央揃えか左揃えかは統一しましょう。

仮想的な線が見えるくらい一列に整列しているのが理想的です。

ちなみにこのサイトの最初の図にもデザインのテクニックが使用されています。

この小さい図でもたくさんのテクニックが使われているんだね!!

まとめ

いかがだったでしょうか。

ここに示したテクニックを意識すれば、より良い研究発表のスライドが作れるはずです。

そして、いい発表はいい人間関係(主に偉い人からの評価)を作ります。

みなさまのより良い研究生活の一助となれましたら幸いです。