[+10kgは成長分?] 馬体重の増減と回収率・平均着順の関係

競馬 Python

競馬をやっている人なら誰しも

「馬体重+10 kgってどうなの?、成長分?」

「馬体重-4 kgは絞れているの?、それとも痩せすぎ?」

といった馬体重の増減について疑問に持ったことがあるのではないでしょうか。

そこで当記事では、2005年から2021年の約6万レースの結果を分析して、馬体重の増減が回収率および平均着順にどのように影響しているのかを明らかにします。

結論を先にいってしまうと、

2〜3歳馬は、馬体重の増減が±0 kgに近いほど成績が良い。ただしちょうど±0 kgの時は若干成績が悪い。

2〜3歳馬は、馬体重の増減が大きくマイナスの時は大きな懸念材料となる。

4〜5歳馬は、馬体重の増減が±0 kgに近いほど成績が良い

6歳以上の馬は、馬体重の増減が-4 kgに近いほど成績が良い

・回収率は、馬体重が+16 kg以上の時に高い。

それでは具体的なデータを見て行きましょう。

まずは、2〜3歳馬の馬体重増減と平均着順および回収率の関係です。

左の緑のグラフが平均着順と馬体重増減の関係です。

2〜3歳馬の馬体重増減が±0 kgに近いほど成績が良くなっていますが、ピッタリ±0 kgの時は成績が悪くなっています。

なぜピッタリ±0 kgの時に成績が悪くなるのかはわからないのです。

若い時期に現状維持してるだけではだめで、馬体重ばプラスなりマイナスなりの現状からの脱却が必要なのでしょうか、、、

また、馬体重増減が+14 kgの時は平均8.5着であるのに対して、-14 kgの時は平均9.5着となっていることに見られるように、馬体重増減の大きなマイナスは馬体重増減の大きな大きなプラスよりも成績を悪化させます。

これに関しては、成長期である2〜3歳の時に-10 kgといった大きいマイナスの体重変化は、絞れたというよりも痩せすぎと考えるべきであるということでしょう。

次に回収率に関して考えてみましょう。

右上の青いグラフを見ると、-10 kg以上の大きなマイナスの体重変化の時に回収率が低くなっていることがわかります。

これは先程述べたことと同様に、2〜3歳の時の大きなマイナスの体重変化は成績を大きく悪化させていることと関連しているのだと思われます。

結論としては、2〜3歳時の大きなマイナスの体重変化は大きな懸念材料であると言えます。

4〜5歳馬の馬体重増減について

続いて、4〜5歳馬の馬体重増減と平均着順および回収率の関係を見てみましょう。

まずは左の緑の平均着順のグラフを見てみましょう。

全体的な傾向は2〜3歳馬の時と似ていて、馬体重増減が±0 kgに近いほど成績が良くなっています

異なる点としては、-10 kgの時と+10 kgの時で平均着順はほとんど同じです。

したがって、4〜5歳馬の場合は、単純に馬体重の増減が±0 kgに近い馬がよく走りそうだと言えます。

回収率に関しては、+18 kgと+20 kgまたは-16 kgのところで高くなっています。

上記の極端な体重変化は敬遠されがちなので、支持率が下がり、結果回収率が上がったのではないかと推測されます。

6歳馬の馬体重増減について

最後に6歳以上の馬の馬体重増減と平均着順および回収率の関係を見てみましょう。

まず平均着順についてですが、面白いことに-4 kgで最も成績が良くなっています。

2〜5歳馬のグラフと比較すると、明らかに馬体重増減がマイナスの時の成績がよくなっています。

6歳以上の馬は成長がストップしているので、体重の増加は成長分ではなく太め残りであると考えられます。

競馬では「1 kgが1馬身」とも言われているので、体重の減少で脂肪が取れて速く走れるようになったのではないでしょうか。

またそれと関連して、馬体重増減が-14 kgや-16 kgの時に回収率が増加しています。

したがって結論としては、6歳以上の馬は馬体重が減少しているものが狙い目であると言えます。

以上が馬体重の増減と回収率・平均着順の関係についてです。

他にも人気と回収率の関係や、騎手と回収率の関係についても考察しているのでお読み頂けましたら幸いです。

また競馬データの解析ではPythonのプログラミングスキルが必須になります。

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