SEKIROを考察する上で重要な人物の一人が、主人公の義父である「大忍び梟」です。
平田屋敷ではなぜか主人公を襲撃してきますし、人返りに使うアイテムである「常桜の花」も所持しています。
一体なぜ、、、、
そこでこの記事では、大忍び梟の正体と目的を考察していきます。
狼の義父
梟は主人公である狼の育ての親です。
梟が戦場で狼と出会うシーンは、SEKIROのオープニングムービーにもありますね。
梟が狼を育てた理由は「戯れ」であることが、「戦いの残滓・義父」のテキストに記載されています。
戦いの残滓・義父
戯れに拾った飢えた狼
これを忍びとして育て、己が技の粋を
叩き込んでゆくのは、存外に面白いものだった
いずれ命を賭した真の戦いを、願うほどに…
古い記憶の中なれど、その梟の願いは叶った
梟は忍びであり、目的のためなら手段を選ばない非常な人物でありますが、「いずれ命を賭した真の戦いを、願うほどに…」にもあるように、狼に対しては多少の情を持っていることが示唆されています。
実際、狼に敗れた際には「見事…なり…」、「倅に敗れるか、存外に心地よいものだ…」といったセリフを最期に残しています。
梟は一流の忍びですが、完全に感情がなかった訳ではないようですね。
平田屋敷で狼を殺害
狼は、過去に平田屋敷で何者かに不意打ちされて死にかけます。
この不意打ちをした人物こそが、梟です。
梟が狼を不意打ちした理由は、狼が竜胤の力を手に入れるためだと考えられます。
後にも話しますが、梟の目的は竜胤の力を手に入れた人物を生贄とする「黄泉返り」を行うことであると考えられます。
そこで、狼が竜胤の力を手に入れる状況を作るために、まぼろしお蝶と手を組んで平田屋敷を襲撃し、狼を殺害しようとしたのだと考えられます。
平田屋敷の詳細についてはまぼろしお蝶の目的に関する記事で解説しています。
梟の目的
梟の目的は、真の名を日本中に轟かせることです。
この梟の目的については、「戦いの記憶・大忍び・梟」のテキストに記載されています。
戦いの記憶・大忍び梟
大忍び梟は、
身に余る野心を抱き、竜胤の力を欲した
さあ、己の真の名を、日の本に轟かせるのだ
全てはそのための謀であった
「真の名を」という表現から、影の名(=梟)はそこそこ知られている一方で、真の名(=薄井右近左衛門)が誰にも知られていないことに不満を持っていることが推察されます。
個人的には、忍び(=影)である以上、名が知られていない方が一流だと思うのですが、、、
とにかく梟は、裏方(=忍び)としてではなく、表側として歴史に名を残したいと考えており、その手段として「竜胤の力を欲した」というわけです。
さて、梟はこの竜胤の力で何をしようとしていたのでしょうか。
その答えは、「黄泉返り」であると考えられます。
黄泉返りとは何か
黄泉返りとは、過去に死んだ人を全盛期の強さ+不死で蘇らせることです。
黄泉返りした人物が全盛期の強さになることは、「戦いの残滓・剣聖葦名一心」のテキストに記載されています。
戦いの残滓・剣聖葦名一心
黄泉帰りは、その者の全盛の形を取る
そして、黄泉返りした人物が不死になることは、実際に黄泉返りをした葦名一心を倒すときに「不死斬り」と表示されることからわかります。
全盛期の強さで不死、、、、黄泉返りはチートすぎますね、、、、
ですが、このチート性能の代償と言ってはなんですが、黄泉返りをするには難しい2つの条件をクリアする必要があります。
その2つの条件が、「黒の不死斬り」と「竜胤」です。
黄泉返りに「黒の不死斬り」と「竜胤」が必要であることは、「黒の巻物」のテキストに記載されています。
黒の巻物
黒の不死斬りについて記された古い巻物
不死斬りには、赤の他に、もう一振りがある
即ち、黒の不死斬り。その銘は「開門」
黄泉への門を開く刀なり
黒は転じて生を為す
竜胤を供物に乞い給え…
実際、葦名一心が黄泉返りした時には、不死となった(≒竜胤を持った)弦一郎を黒の不死斬りの供物にしていましたね。
梟が黄泉返りを狙っている説の根拠
話を戻して、梟が黄泉返りを狙っている説の根拠について述べます。
先ほど説明した通り、黄泉返りには「黒の不死斬り」と「竜胤」が必要でした。
梟が「竜胤」を求めていることは、先ほど紹介した「戦いの記憶・大忍び・梟」に記載されていました。
戦いの記憶・大忍び・梟
大忍び梟は、
身に余る野心を抱き、竜胤の力を欲した
さあ、己の真の名を、日の本に轟かせるのだ
全てはそのための謀であった
そして梟が「黒の不死斬り」を求めていたことは、修羅エンドで黒の不死斬りを持っていることからわかります。
以上の状況から、狼の竜胤を黒の不死斬りの供物にすることで、梟を黄泉返らせようとしていたと解釈できます。
加えて、過去梟のスピードが現代梟よりもだいぶ速くなっていることも、梟が黄泉返りで全盛期の力を取り戻そうとしていることを暗に意味しているのだと考えられます。
常桜の花を持っていた理由
さて、残る疑問はなぜ梟が「常桜の花」を持っていたのかということです。
結論を先に言うと、竜胤の消滅を回避するためであると考えられます。
常桜の花は竜胤の御子を人に返す時に必要になるアイテムです。
常桜の花
古い記憶の中で咲いていた。常桜の花
丈が仙郷の名残として持ち帰り、
接いで咲かせた花である
人返りを望むならば、竜の涙と常桜の花を
竜胤の御子に飲ませれば良い。
そして、もう一つ
「竜胤の血を受けた不死は、その主を縛る」
ゆえにそれを断つことだ
梟の目的である黄泉返りには、生贄として竜胤が必要であるため、竜胤の御子を人に返す常桜の花は、梟にとっては邪魔なものでしかないです。
そこで、梟は常桜の木自体を消そうとしたと考えらえます。
常桜の木自体を消すためには、常桜の花を取れば良いことが以下のエマの話からわかります。
エマ
常桜のことですね
丈様が故郷より、持ってこられた桜です
狼
つまり、仙郷の桜か
エマ
はい、あれは不思議な桜で…
春に限らず、常しえに咲いておりました
ですが…。常桜の木も花も、もうありません
枯れてしまったのです
狼
なぜ枯れた
エマ
枝を手折り、花を持ち去った者がいます
花を失くした常桜は、やがて、枯れ果てました
常桜の木、そのものが失われてしまったのです
もうお分かりかと思いますが、常桜の花を持ち去って常桜の木を枯らした人物こそが梟だったというわけです。
以上の話が、梟が常桜の花を持っていた理由になります。
おわりに
以上で大忍び梟に関する考察を終了したします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
他の記事では、源の宮に関する考察や、竜の帰郷エンドに関する考察もしていますので、ぜひご一読ください。
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