SEKIROを代表するボスの一人が「破戒僧」です。
なんでも、不死であることを理由に源の宮の門番をやらされているのだとか、、、、
そこでこの記事では、破戒僧の正体について考察していきます。
源の宮の門守
破戒僧の正体は源の宮の門守です。
破戒僧の正体が源の宮の門守であることは、「戦いの残滓・宮の破戒」のテキストに記載されています。
戦いの残滓・宮の破戒僧
破戒僧は、蟲憑きであり、
また源の宮の門守である
宮を永く護るには、死なずが都合良いだろう
真の名を、八百比丘尼という
ちなみにゲーム中で、破戒僧とは2回戦うことになります。
それが「宮の破戒僧(蟲憑き)」と「破戒僧(幻影)」です。
破戒僧(幻影)については以下のように説明されています。
戦いの残滓・破戒僧
夜叉面の破戒僧は、
朧なまぼろしの如き姿をしていた
水生村の岩戸を守っていたのは、
何の故あってのことか…
ここで疑問に思うのが、「宮の破戒僧(蟲憑き)と破戒僧(幻影)は同一人物なのか?」ということですよね。
結論を言うと、宮の破戒僧(蟲憑き)と破戒僧(幻影)は同一人物であると考えられます。
根拠としては、見た目、声、攻撃モーションが同じであることが挙げられます。
また、宮の破戒僧(蟲憑き)と破戒僧(幻影)が同一人物である場合、「水生村の岩戸を守っていたのは、何の故あってのことか…」という疑問の答えは、「源の宮を守るため」と解釈できます。
なぜなら、水生村の岩戸は源の宮に通じる輿があるためです。
輿入れや巨大注連縄の正体についてはこちらの記事で解説しています。
源の宮についてはこちらの記事で解説しています。
したがって、宮の破戒僧(蟲憑き)と破戒僧(幻影)は同一人物であり、両者とも源の宮を守る役割を担っていたのだと考えられます。
八百比丘尼がモチーフ
「戦いの残滓・宮の破戒」のテキストに記載されていましたが、破戒僧の名前は「八百比丘尼」です。
戦いの残滓・宮の破戒僧
破戒僧は、蟲憑きであり、
また源の宮の門守である
宮を永く護るには、死なずが都合良いだろう
真の名を、八百比丘尼という
この八百比丘尼ですが、我々の住む世界にも登場しています(八百比丘尼のウィキペディアはこちら)。
簡単にまとめると、八百比丘尼は人魚の肉を食べたことで不老不死に近い状態になってしまい、親しい人が亡くなっていくのを次々と目の当たりにした結果、出家した人物です。
八百比丘尼は800歳まで生きたそうですが、その見た目は17〜18歳であったそうです。
破戒僧が八百比丘尼をモチーフにしているとわざわざ明言しているということは、何か意味があるはずですよね。
それはおそらく、破戒僧が「蟲憑き」になってしまった原因が人魚(=鯉)を食べたためであることを示唆しているのだと考えられます。
詳しく解説していきます。
蟲憑きになってしまた原因
先程も述べましたが、破戒僧が「蟲憑き」になってしまった原因は人魚(=鯉)を食べたためであると考えられます。
そもそも蟲憑きとは、(変若の澱を飲んだ)蟲を食べた生き物を口にすることで発生することが道順によって語られています。
道順
師曰く、変若の澱を飲み、適応した蟲などが、特異なものになる事があり
例えばその蟲を食べた獣などを口にしたり
何らかの理由で寄生された者は、稀に「蟲憑き」になる
どれ程体が損壊しても、蟲が補修するため、限りなく不死に近い
蟲憑きとムカデについてはこちらの記事で解説しています。
変若水や変若の澱についてはこちらの記事で解説しています。
したがって、破戒僧もかつてなんらかの肉を食べたことで蟲憑きになってしまったのだと考えられます。
そして、八百比丘尼(=破壊僧のモチーフ)が人魚の肉を食べて不老不死になっていることから、破壊僧は人魚(=鯉)の肉を食べたのだと考えられます。
鯉が人魚を暗示していることは、壺の貴人・維盛が人から鯉に変化することから推察されます。
そして、人魚には虫が寄生することが、源の宮の池底の鯉の死体に蟲がたかっていることや、まこと貴い餌(=蟲に寄生された餌)でぬしの色鯉が死ぬことなどから推察されます。
まこと貴い餌
これは、まこと貴き餌なり
毛など生えていれば、なおさら貴い
生きた心地もせぬほどに
平田屋敷の壺の貴人は、ぬしになりたい
仙郷の、ぬしの鯉に与えてたもれ
さすれば、我は鯉となり…
お主に、秘なる宝を授けようぞ…
さらに、このぬしの色鯉の死体は落ち谷にあることから、源の宮に行けない人間でも食べる機会があったのだと考えられます。
以上の考察から、破戒僧はぬしの色鯉の死体を食べたことで蟲憑きになってしまったのだと考えられます。
なぜ「破戒僧」という名前なのか?
さて、一般的に「破戒僧」とは「戒律を破った僧」のことを指す言葉です。
では、SEKIROの世界の破戒僧はどんな戒律を破ったのでしょうか。
結論を言うと、破戒僧が破った戒律とは、肉を食べないことであると考えられます。
仏教の世界観では「不殺生」という規範があるため、肉食は忌避すべきものだと捉えられています(参考文献)。
したがって、SEKIROの世界における八百比丘尼は、肉食をしたことが原因で破戒僧と呼ばれるようになったのだと考えられます。
おわりに
以上で破戒僧に関する考察を終了したします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
他の記事では、まぼろしお蝶に関する考察や大忍び梟に関する考察もしています。
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