呪術廻戦を読んでいる人の誰もが思うことが、「”呪術廻戦”のタイトルの意味ってなんだ?」ということですよね。
そこでこの記事では、「呪術廻戦」のタイトルに隠された意味を考察して行きます。
「廻戦」は造語?
まずは、「呪術廻戦」の漢字の意味を考えていきます。
「呪術廻戦」の漢字の意味
呪術:呪いに関連する技や術
廻:まわる、めぐる、円を描いて戻る
戦:戦い、戦争
「呪術」と「戦」についてはご存じの通りの意味だと思います。
一方、「廻」という漢字は普段あまり使用しない上に意味が特殊だと思います。
「廻」は「回」と同様に「回転する」という意味を持ちますが、同時に「元の場所に戻る」というニュアンスも含みます。
「廻」を使った最も有名な言葉は「輪廻転生」だと思います。
「輪廻転生」は、死ぬ→生き返る→死ぬ→…のサイクル(回転)を表します。
このように「廻」は何かを繰り返すといった意味で使用される言葉です。
「廻」に関連する場面
次に、作中で「廻」に関連する場面をまとめて考察していきます。
死んだ陀艮に漏瑚がかけた言葉(呪術廻戦13巻)
漏瑚
人間などに依らずとも我々の魂は廻る。
百年後の荒野でまた会おう。
そもそも「呪霊は人間の負の感情が澱のように溜まって生まれる」ことが呪術廻戦9巻の夏油と九十九の会話からわかります。
しかし上記の漏瑚の発言で「人間などに依らずとも」とあることから、一度生まれた呪霊の魂は輪廻転生していると推察されます。
漏瑚、花御、陀艮の会話(呪術廻戦14巻)
花御
「人」が恐れ忌む「死」、だがその向こうにもまた「人」が佇んでいる。
「人」にとって「死」は鏡、真人はその鏡そのものです。
漏瑚
再び生まれ落ちる時、我々はもう我々ではない。
それでもまた逢える日を心待ちにしているぞ。
花御の「”人”が恐れ忌む”死”、だがその向こうにもまた”人”が佇んでいる」というセリフは、人の魂が輪廻転生していることを指していると考えられます。
さらに、花御の「”人”にとって”死”は鏡、真人はその鏡そのものです。」セリフから「死=輪廻転生=鏡=真人」であることがわかります。
わかりやすくいうと、真人の無為転変が魂の形を変える(=輪廻転生を象徴する)術式であることを示しているのだ推察されます。
また、漏瑚の「再び生まれ落ちる時、我々はもう我々ではない」というセリフは、先程と同様に呪霊の魂が輪廻転生していることが推察されます。
真人を祓う時の虎杖の言葉(呪術廻戦15巻)
虎杖
また新しい呪いとして生まれたらソイツも殺す。
名前を変えても姿を変えても何度でも殺す。
もう意味も理由もいらない。
この行いに意味が生まれるのは、俺が死んで何百年も経った後なのかもしれない。
きっと俺は大きな…何かの歯車の一つにすぎないんだと思う。
錆び付くまで呪いを殺し続ける、それがこの戦いの俺の役割なんだ。
「新しい呪いとして生まれたら」という表現から、先ほど述べたのと同様に呪霊の魂が輪廻転生していることがわかります。
「この行いに意味が生まれるのは、俺が死んで何百年も経った後」、「呪いを殺し続ける、それがこの戦いの俺の役割」というセリフから、人間 vs 呪いの戦いが何百年も続いてきたことがわかります。
実際、平安時代には呪霊と呪術師が存在していることから、少なくとも1000年間は人間 vs 呪いの戦いが続いていることがわかります。
羂索が語る虎杖の役割(呪術廻戦23巻)
羂索
アレは具体的に役割があるわけじゃ…
まあ強いて言えば器であることが役割で、既にそれは済んでいるからね。
虎杖悠仁は始まりの狼煙なんだ。
アレが宿儺と生き続ける限り、呪いの連鎖は止まらない。
新時代の台風の目なんだ。
「虎杖悠仁は始まりの狼煙」、「アレが宿儺と生き続ける限り、呪いの連鎖は止まらない」という表現から、呪霊が生まれる源が虎杖(宿儺)である可能性が考えられます。
しかし、呪術廻戦9巻で九十九と夏油が話しているように、呪霊が生まれる原因は人間の負の感情です。
したがって、上記羂索の発言は「宿儺が存在→宿儺を恐れる負の感情が爆発的に増大→呪霊が生まれる」というサイクルを表しているのだと考えられます。
別の解釈としては、宿儺という存在自体が魂の輪廻転生の中心である可能性も考えられます。
この解釈だと、宿儺を倒すと人間や呪霊の魂が輪廻転生しなくなるのだと思われます。
実際、宿儺の領域展開「伏魔御廚子」の手印は閻魔天(=閻魔大王様)を表していることから、もしかしたら宿儺は死者の魂を導く存在なのかもしれません。
新しい情報が入り次第追記していきます。
「呪術廻戦」のタイトルの意味
以上の話をまとめると「呪術廻戦」とは「宿儺を中心とした人間 vs 呪霊の終わりなき戦い」といった意味だと思われます。
先述のように、人間と呪霊の魂は輪廻転生しているため、人間 vs 呪霊の戦いに終わりはありません。
また、この人間 vs 呪霊の戦いの中心は虎杖悠仁(宿儺)であることが先ほどの羂索の話からわかります。
したがって、上述のような虎杖悠仁(宿儺)を中心とした(輪廻転生を繰り返す)人間と呪霊の終わりなき戦いのことを作者は「呪術廻戦」と表現したのだと筆者は解釈しています。
おわりに
以上で「呪術廻戦」のタイトルに隠された意味の考察を終了いたします。
他の記事では、呪術廻戦の伏線一覧や、領域展開の最強ランキングなども作っています。
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