死滅回游をわかりやすく解説!ルールや元ネタ、時系列を考察

死滅回游 呪術廻戦

呪術廻戦の中でもかなり難解なのが「死滅回游(しめつかいゆう)」です。

ルールがたくさんある上に、登場人物が多い&時系列が複雑なので理解が難しいです。

そこでこの記事では、死滅回游のルールや元ネタ、目的、時系列をわかりやすく解説&考察していきます。

死滅回游とは?

死滅回游とは羂索が画策した呪術師&呪霊同士の殺し合いです。

死滅回游についてわかりやすく解説していきます。

目的

羂索が死滅回遊を画策した理由は「呪力の可能性を探索するため」であることが、呪術廻戦16巻で羂索自身の口から語られています。

引用:呪術廻戦16巻

そして、この「呪力の可能性の探索」には「術師の可能性」と「呪霊の可能性」の2種類があると考えられます。

実際、作者の芥見先生が「徐々に明かされる羂索の狙い。それは呪霊のいない”牧歌的な平和”ではなく、人間・呪力の可能性を引き出すための”混沌”(術師同士の殺し合い)を生み出すことだったのだ。」と2022年48号の週刊少年ジャンプの「良質展開の作り方」のコーナーで話しています。

したがって、死滅回游の目的の一つが「術師の可能性を引き出すこと」であることは間違いないです。

また、呪術廻戦202話で羂索が「私は以前から術師と並行して呪霊の可能性も考えていた」、「新しい呪力の形は呪霊をもう一段階上の存在に昇華することで生まれるかもしれない」と話しています。

したがって、羂索は死滅回游を介して呪霊の可能性を引き出そうとしていることがわかります。

実際、羂索が人間や呪霊を「呪力の形」と考えていることが先程の呪術廻戦16巻の場面からわかります。

だからこそ、人間や呪霊を進化させれば新しい呪力の形が生まれると羂索は予想しているわけです。

以上の考察から、死滅回游の目的は「術師または呪霊を昇華させることで新しい呪力の形を作り出すこと」であると考えられます。

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術師を昇華させる方法

術師を昇華させる方法は、死滅回游での殺し合いだと考えられます。

これは、先程の「徐々に明かされる羂索の狙い。それは呪霊のいない”牧歌的な平和”ではなく、人間・呪力の可能性を引き出すための”混沌”(術師同士の殺し合い)を生み出すことだったのだ。」という文言から推察されます。

さらに、羂索は「私から生まれるモノは私の可能性の域を出ない。答えはいつだって混沌の中で黒く輝いているものだ」とも述べています。

羂索の目的
引用:呪術廻戦16巻

したがって、強い術師同士に殺し合い(=混沌)をさせれば、術師に新しい変化(=黒く輝いている答え)が生まれる羂索は考えているのではないかと推察されます。

呪術廻戦の世界観では、死の淵を経験することで覚醒することが五条真人の例からわかります。

だからこそ羂索は、1000年間も強い術師(鹿紫雲、石流、レジィなど)とコツコツと契約を続けて、彼らの極限の戦いの中から特別に覚醒する術師を生み出そうとしていると推察されます。

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呪霊を昇華させる方法

呪霊を昇華させる方法は天元と人類の同化です。

呪霊の昇華ついては、羂索自身が「新しい呪力の形は呪霊をもう一段階上の存在に昇華することで生まれるかもしれない」、「天元と日本の非術師の同化は1億人の呪力を孕んだ呪霊になると私はみている」と呪術廻戦202話で明言しています。

呪術廻戦202話
引用:呪術廻戦202話

しかし、天元と適合できる人間は星漿体だけであるため、天元と人類の同化は不完全なものになる可能性が高いと呪術廻戦17巻で天元が話しています。

そこで羂索が利用したのが死滅回游です。

死滅回游では全国10のコロニーで殺し合いが行われており、この10のコロニーが「日本人を彼岸に渡す境界」と繋がっています。

この「日本人を彼岸に渡す境界」は、呪術廻戦7巻で「川や境界を跨ぐ彼岸へ渡る行為は呪術的に大きな意味を持つ」という新田のセリフと対応しています。

また、天元は「死滅回游はプレイヤーの呪力とコロニーとコロニーで結んだ境界を使ってこの国の人間を彼岸に渡す儀式だ」、「”彼岸へ渡す”と聞くと仰々しいが、日本にいる人間全員に呪いをかけて同化の前準備をしている」とも話しています。

要するに、死滅回游の目的の1つが、コロニー間を繋いで作った境界を移動させることで、天元と同化できるように日本人に呪いをかけることであると推察されます。

引用:呪術廻戦17巻

まとめると、「コロニー間を繋いだ境界の移動→日本人に呪いをかける→天元と日本人を同化→新たな呪力の形の呪霊が誕生」というのを羂索は狙っていると考えられます。

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時系列

続いて死滅回遊の時系列についてまとめていきます。

10月31日
・渋谷事変
羂索が呪物や呪霊(1000万体)を解き放つ(深夜)

11月1日
・死滅回遊スタート
・仙台コロニーで羂索と佐々木さんが会話(朝6時)

11月2日
大道三代が行動開始

11月3日
・加茂憲紀と羂索が京都で接触(夜11時)

11月?日
乙骨虎杖の死刑執行人に任命
伏黒が禪院家当主に任命 → 直哉が伏黒抹殺のために東京に向かう
・夜蛾死亡

11月8日
・乙骨 vs 虎杖
脹相 vs 直哉
・虎杖死亡 → 乙骨の反転術式で復活

11月9日
・虎杖が目を覚ます(明朝)
九十九、乙骨、虎杖、伏黒、真希、脹相が天元と接触(朝9時)
・真希は呪具回収に向かう
・乙骨は仙台コロニーに向かう
・虎杖と伏黒はに会いに栃木へ向かう
・九十九と脹相は天元の護衛

11月10日
・虎杖、伏黒が秤の根城に到着(夕方5時)
・虎杖 vs パンダ

11月11日
・虎杖、伏黒、パンダが秤と接触(夜1時)
鹿紫雲がルール追加

11月12日
・真希によって禪院壊滅
・直哉死亡 → 呪いに転じる
・乙骨 vs 石流 vs 烏鷺 vs 黒沐死 vs ドゥルヴ(昼11時半)
・虎杖、伏黒が東京第1コロニーに侵入(昼12時)
・秤、パンダが東京第2コロニーに侵入(昼12時)
・虎杖 vs 日車 → ルール追加
・伏黒 vs レジィ → 倒れた伏黒を天使、虎杖、高羽が回収
・秤 vs 鹿紫雲

11月14日
・真希&大道&三代 vs 直哉呪霊(昼3時)
・虎杖、高羽、来栖に回収された伏黒が目覚める(夜)

11月15日
・呪術師狩り
・日本人の慣らしが完了
・死滅回遊の役割終了

11月16日
・九十九&脹相 vs 羂索(深夜0時)

まず11月1日に死滅回遊がスタートしていることは、仙台コロニーを歩いている羂索と佐々木さんの描写で「11月1日 6:02」と記載されていることからわかります。

次に、大道と三代が11月2日に行動を開始したことは、「11月2日鹿児島桜島コロニー」で大道がDX日輪刀を見つける場面と、「11月2日宮崎」で三代が両国を目指し始める場面からわかります。

そして、11月3日に羂索と加茂憲紀が京都で接触したことは、「11月3日京都加茂家宗家屋敷」で羂索と加茂憲紀が会話している場面からわかります。

次に時系列が確定しているのが、「11月9日午前9時」に九十九乙骨虎杖伏黒真希脹相天元と接触していることです。

この日の朝に乙骨に殺された虎杖が目を覚ましていることから、虎杖が乙骨に殺されたのは11月8日であることがわかります。

それに伴って、乙骨が虎杖の死刑執行人に任命された日時はおそらく11月7日か11月8日なのではないかと推察されます。

次に時系列が確定しているのが、虎杖と伏黒がのいる栃木の立体駐車場に着いた時刻「11月10日17時」です。

そして、この時点でパンダが先に栃木の立体駐車場に着いていることから、パンダが夜蛾を看取ったのが11月10日以前であることがわかります。

次に秤のメッセージを受信した携帯の画面の表示時刻「11月11日 00:58」から、秤と虎杖が接触したのが11月11日の深夜1時頃ということがわかります。

また、この秤と虎杖の接触時に「翌日禪院家壊滅」と記載されているので、真希が禪院家を壊滅させたのと直哉が死亡したのが11月12日であることがわかります。

そして、呪術廻戦20巻で仙台コロニー編が始まった時刻が「11月12日 11:28」であることが明らかになっています。

また、乙骨が仙台に向けて出発したのが11月9日の午前であり、11月12日昼で乙骨が35ポイント獲得していることから、乙骨が仙台コロニーに侵入したのは11月10か11日11日なのではないかと推察されます。

続いて、同日の「11月12日 12:00」に虎杖と伏黒は東京第1コロニー、秤とパンダは東京第2コロニーに侵入していることが、呪術廻戦18巻からわかります。

そして、乙骨 vs 石流、秤 vs 鹿紫雲の直後に、日車の100ポイントをもらった虎杖によって新ルール「ポイントの譲渡」が追加されています(昼15時くらい?)。

次に場面は変わって、「11月14日 15時5分 桜島コロニー」で真希直哉の戦いが始まります。

さらに場面が変わって、東京第1コロニーの某ホテルにて、来栖高羽、伏黒と一緒にいる虎杖が「今11月14日の夜だよ」と述べています。

そして、同ホテルでの会話中に東京第1コロニーに軍隊が流入し始めていることから、羂索の呪術師狩りが本格的に行われたのが11月15日なのではないかと推察されます。

それに伴って、「11月16日 00:00」に薨星宮直上に羂索が現れ、九十九脹相と羂索の戦いが始まりました。

長くなりましたが、以上が死滅回遊の時系列になります。

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総則(ルール)

死滅回遊には以下の8個の総則(ルール)があります。

死滅回遊のルール
1:泳者は術式覚醒後十九日以内に任意の結界にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない。
2:前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。
3:非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。
4:泳者は他泳者の生命を絶つことで点を得る。
5:点とは管理者によって泳者の生命に懸けられた価値を指し 原則術師5点、非術師1点とする。
6:泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し 死滅回游に総則を1つ追加できる。
7:管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。
8:参加または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。

それぞれのルールについて解説&考察していきます。

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1:泳者は術式覚醒後十九日以内に任意の結界にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない

これは、羂索がマーキングした非術師に死滅回遊への参加を強制するためのルールであると考えられます。

羂索がマーキングした非術師は以下の2種類に分類されます。

①呪物を取り込ませた者
例:虎杖、レジィ、鹿紫雲、烏鷺、石流、三代大道

②術式を持っているが脳のデザインが非術師の者
例:高羽日車津美紀、順平

羂索がわざわざ作った上記2種類の術師がきちんと殺し合うように、羂索は上記ルールを設定したのだと推察されます。

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2:前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。

こちらも、先程のルール1と同様に、羂索がマーキングした非術師に死滅回遊への参加を強制するためのルールだと考えられます。

つまり、殺し合いをしない者へのペナルティーとして、この「術式の剥奪」を課していると解釈できます。

また、術式の剥奪について家入は「脳に無理矢理なにかしら作用するわけだから、ルール的にも剥奪されると死ぬと思うよ」とコメントしています。

(ただし、真希のように術式を持っていない者やパンダのように脳がない者は死なないのではないかと真希は推察しています。)

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3:非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。

非泳者はコロニーに入る前にコガネに「一度足を踏み入れたらお前も泳者!!それでもオマエは結界に入るのかい!?」と聞かれます。

そして、上記ルールによって結界に入った時点で死滅回遊へ参加したことになり、コロニーから出ることができなくなります。

実際、「泳者を閉じ込めるためには、泳者が自ら望んで入ったという前提が重要だからね」と天元が述べています。

ただし、元から中にいた人は一度だけ外に出るチャンスがあるということが呪術廻戦18巻で明らかになっています。

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4:泳者は他泳者の生命を絶つことで点を得る。

このルールは、死滅回遊に「点(ポイント)」という概念を導入するためのルールです。

後述するように、死滅回遊ではこの点が重要な役割を果たしています。

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5:点とは管理者によって泳者の生命に懸けられた価値を指し 原則術師5点、非術師1点とする。

このルールは術師同士に殺し合いをさせるために、術師の点を非術師の点よりも高く設定しているのだと思われます。

また、点の区切りから術師としか戦わない人物なのか、非術師も殺害する人物なのかがなんとなく判断できます。

(烏鷺や鹿紫雲は点が5の倍数なので、術師としか戦っていないと推察されます)

また、上のルールをよく見ると「点は泳者の生命の価値」、「原則術師5点」とのことなので、強い術師ほど点が高くなりそうですが、レジィやドゥルヴも5点だったので、おそらく術師は全員5点なのではないかと推察されます。

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6:泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し 死滅回游に総則を1つ追加できる。

このルールは死滅回遊のバランス調整のためのルールです。

このルールは後述のルール7とセットで解説します。

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7:管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。

このルールは先述のルール6と同様に死滅回遊のルールバランス調整のためのルールです。

ルール6とルール7は、死滅回遊に新しいルールを追加できるようにするルールです。

なぜこんなルールを羂索が作ったのかというと、それは作らざるを得なかったからです。

実際、羂索は「かなり無理をして作った結界だからね、あまり理不尽な条件付けはできないんだ」と述べていますし、「すでに泳者にここまでの総則を強いているんだ、呪術的にこれ以上羂索に利益が偏ることはない」と述べています。

呪術廻戦の世界には縛りという概念があるため、泳者に不利なルールを強制するためには有利なルールもある程度組み込まなければなりません。

だからこそ、羂索は泳者に有利な「新ルールの追加」というルールを導入せざるを得なかったのだと考えられます。

ちなみに、これによって作中では以下の2つのルール9とルール10が追加されています。

追加されたルール
9:泳者は他泳者の情報(名前、得点、ルール追加回数、滞留結界コロニー)を参照できる。
10:泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる。

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8:参加または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。

このルールは死滅回遊で殺し合いを強制するためのルールだと考えられます。

つまり、死滅回遊泳者は19日以内に術師か非術師を殺害しないと術式を剥奪されて(≒ 死んで)しまいます。

このルール8の目的は「1:泳者は術式覚醒後十九日以内に任意の結界にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない」、「2:前項に違反した泳者からは術式を剥奪する」と同様の目的だと考えられます。

ただ、虎杖が追加した「泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる」というルールによって、上記ルール8はほとんど意味のないものになったと考えられます。

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元ネタ

死滅回遊の元ネタは死滅回遊魚であると考えられます。

これは、呪術廻戦のOPで死滅回遊魚が登場していることからわかります。

死滅回遊の伏線
引用:呪術廻戦OP

死滅回遊魚とは、海流等で冷たい海へ流されて死んでしまう魚のことです。

死滅回遊魚(引用元
黒潮に乗って伊豆などの温帯域に流れついてしまった熱帯・亜熱帯域の魚のこと。水温が下がるとほとんどが子孫を残すこともなく死んでしまうことから死滅と表現される。

そして、呪術廻戦における死滅回游も「泳者が全員死ぬ(死滅する)まで終わらない」と天元が述べています。

したがって、上記死滅回遊魚を元ネタにして、時代の流れに逆らって集結した術師が死滅するまで殺し合う「死滅回游」の設定を作ったのだと推察されます。

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おわりに

以上で死滅回游の時系列や元ネタのわかりやすい解説と考察を終了致します。

他の記事では、呪術廻戦の最強キャラランキングや、領域展開の掌印の元ネタ一覧なども作っています。

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