作中でも最強クラスの領域展開とされているのが、真人の自閉円頓裹(じへいえんどんか)です。
領域を展開する際には独自の掌印を結ぶのですが、それには一体どんな意味があるのでしょうか。
この記事では、真人の領域展開「自閉円頓裹」の手印と元ネタを考察していきます。
自閉円頓裹(じへいえんどんか)とは
真人の領域「自閉円頓裹(じへいえんどんか)」は、真人の術式「無為転変(むいてんぺん)」を必中にする領域です。
無為転変の効果は「魂を変形させる」というものです。
呪術廻戦の世界線では魂は肉体でもあるため、無為転変の効果は「肉体を変形させる」とも言えます。
要するに、無為転変を使えば肉体を爆散させるなど生命を絶つことは容易です。
したがって、無為転変は一回でもくらったら終わりという一撃必殺の術式になっています。
そして、無為転変の発動条件は「掌で触れること」であるため、真人に触れられた瞬間に勝負が決します。
ですので、真人との戦闘は如何にして触れられないようにするかが鍵になります。
しかし、真人の領域展開「自閉円頓裹」では、この一撃必殺の術式が必中になります。
したがって、五条悟の「無量空処」と同様に、領域に引き入れた時点で勝ちが確定します。
一応、呪術廻戦10巻でメカ丸がやっていたように、簡易領域を使って防御する(必中効果を打ち消す)ことは可能です。
しかし、呪術廻戦15巻で覚醒した真人の領域展開は、あの東堂ですら簡易領域による防御が間に合わずに腕を失う程の発動速度を誇ります。
おそらく、覚醒した真人の領域展開を防げる人物は作中にほとんどいないと思われます。
このように、必殺でありながら防御が難しいという作中屈指の強さの領域展開が自閉円頓裹です。
漢字の意味
自閉円頓裹は難しい漢字ですよね、、、、
これらの漢字の意味は以下の通りです。
自閉円頓裹の漢字の意味
自閉:自ら閉じること。
円頓:悟りを開いて成仏すること。
裹:包むこと。
「自閉」は漢字の通り「自ら閉じること」を意味しています。
「円頓」は仏教の用語で「現実が満たされることで成仏すること」と指します。
「裹」は「包む、まとう、宝」といった意味の漢字です。
したがって、自閉円頓裹は「自分で閉じた領域の中で相手を包み成仏させる」といった意味だと推察されます。
また、自閉円頓裹の英語表記は「Self-Embodiment of Perfection」です。
日本語訳は「自分自身(Self)で完璧(Perfection)を表現する(Embodiment)」という意味だと思われます。
手印は弥勒菩薩印(弥勒如来印)
自閉円頓裹を発動する際には、真人の口の中で印が結ばれています。
(真人の領域展開の印については、アニメ版の方が鮮明に描写されています。)
真人の口の中の下の方の印を見ると、小指と中指を立てて親指と人差し指で円を作っているように見えます。
これはおそらく、弥勒菩薩印(弥勒如来印)ではないかと思われます。
wikipediaによると、弥勒菩薩とは現代の仏であるブッダの後継者となる予定の人物のことです。
弥勒菩薩は、今から56億7千万年後にブッダを継ぐために修行しています。
弥勒菩薩(引用元)
弥勒は現在仏であるゴータマ・ブッダ(釈迦牟尼仏)の次にブッダとなることが約束された菩薩(修行者)で、ゴータマの入滅後56億7千万年後の未来にこの世界に現われ悟りを開き、多くの人々を救済するとされる。それまでは兜率天で修行(あるいは説法)しているといわれ、中国・朝鮮半島・日本では、弥勒菩薩の兜率天に往生しようと願う信仰(上生信仰)が流行した。
前述のように弥勒の下生は56億7千万年後とされているが、この気の遠くなる年数は、弥勒の兜率天での寿命が4000年であり、兜率天の1日は地上の400年に匹敵するという説から、下生までに4000年×12ヶ月×30日×400年=5億7600万年かかるという計算に由来する。そして、後代になって5億7600万年が56億7000万年に入れ替わったと考えられている。
その未来仏の出現する時代は厳密には定かではなく「遠い未来」の比喩ではないかとの説もある。弥勒菩薩はバラモンとして娑婆世界に出世して、シッダッタ同様に出家したのち竜華樹下で悟りを得て、三度にわたり説法を行い多くの人々を救うという(これを竜華三会という)。『弥勒下生経』には、初会96億、二会94億、三会92億の衆生を済度すると説いている。なお、現在の弥勒はまだ修行者(菩薩)だが、遠い未来の下生の姿を先取りして弥勒如来、弥勒仏と呼ばれることもあり、如来形の仏像も作られている。
真人と弥勒菩薩の関係がについて考えてみます。
まず、真人が人間から生まれた呪いであることは、弥勒菩薩が人間であることと対応している可能性が考えられます。
下記人物の領域展開の印は神をモチーフにしています、真人の領域展開の印のモチーフは人間です。
領域展開の印のモチーフ
五条:帝釈天
宿儺:閻魔天
乙骨:荼吉尼天
秤:弁財天
伏黒:薬師如来
直哉:伎芸天
したがって、真人の領域展開の印が弥勒菩薩印であることは、真人が人間から生まれたことや人間嫌い、人間に興味があることを反映しているのかもしれません。
また、弥勒菩薩は修行僧であり、将来の姿は弥勒如来と呼ばれることが上記wikipediaから読み取れます。
(ちなみに、弥勒菩薩印と弥勒如来印は同じです。)
したがって、弥勒菩薩→真人の原型、弥勒如来→遍殺即霊体といった対応関係があるのかもしれません。
実際、花御が「真人はまだまだ強くなる」と述べているように、作中で真人は成長性の高いキャラクターとして描かれており、これは弥勒菩薩が修行僧であることと対応しているのかもしれません。
また、虎杖が真人に対して「何度生まれ変わっても殺す」と述べていることや、漏瑚が「再び生まれ落ちる時、我々はもう我々ではない」と述べていることから、真人は輪廻転生している可能性が考えられます。
この輪廻転生の世界観も、弥勒菩薩の56億7千万年後の遠い未来にブッダを継ぐという使命を反映しているのかもしれません。
以上が、真人の領域展開の印の元ネタに関する考察です。
おわりに
以上で真人の領域展開の印の元ネタの考察を終了いたします。
他の記事では、呪術廻戦の最強キャラランキングや、領域展開の掌印の元ネタ一覧なども作っています。
是非ご一読ください!!