呪術廻戦の中でも理解が難しいのが「反転術式」です。
反転術式によって体を治せたりするようですが、通常の術式とは何が違うのでしょうか?
そこでこの記事では、反転術式とは何かや、どこまで治せるのか、使えるキャラクターなどをわかりやすく解説していきます。
反転術式とは?
結論を先に言うと、反転術式とは呪力の掛け算です。
反転術式とは何かについては、呪術廻戦2巻で説明がなされています。
この呪術廻戦2巻での説明をまとめると以下の通りです。
反転術式とは?
・呪力とは負の感情を元にしたマイナスのエネルギーであり、マイナスのエネルギーは体を治すのには向いていない(例:ストレスという感情で胃に穴が開く)。
・マイナスのエネルギーをプラスのエネルギーに変換するために、中学校数学で習う(マイナス)×(マイナス)=(プラス)を使う。
・したがって、”反転術式”とは”呪力の掛け算”である。
・呪霊はそもそも体が呪力でできているので、反転術式は必要ない。
・反転術式でどこまで治せるかには個人差がある。
・反転術式は術式ではなく呪力操作。
・反転術式で作ったプラスのエネルギーを術式に流すことで、術式の効果が逆になる。これを術式反転と呼ぶ。
上記の呪術廻戦2巻の反転術式の説明について考察していきます。
反転術式は呪力の掛け算
先程述べた通り、反転術式とは呪力の掛け算です。
呪力はマイナスのエネルギーであるため、呪力というマイナス同士を掛け算することでプラスのエネルギーを作り出すのが反転術式です。
しかし、この呪力の掛け算というのがメチャクチャ難しいようです。
反転術式使いの家入が五条悟に反転術式を教えようとしたこともあるようですが、五条悟曰く「何言っているかサッパリ」だったとのことです。
実際、五条悟ですら頭をナイフで貫かれるという死に際に追い込まれることで初めて反転術式を習得できました。
要は、反転術式の習得は個人の感覚やセンスによるものが大きいと考えられます。
反転術式は教えられて習得できるようなものではないんですね、、、
実際、作中でも反転術式が使用できるキャラクターはかなり少ないです。
呪霊は反転術式不要
呪霊の体は呪力でできているため、反転術式を使用しなくても体を治すことができます。
これは、宿儺が少年院の特級呪霊に対して言った「呪力による治癒は、人間と違い、呪霊にとってそれほど難しいことではないぞ」というセリフや、東堂が花御戦で言った「呪霊の体は呪力でできている、人間とは違い治癒に高度な反転術式は必要ない」というセリフでも指摘されています。
逆にいうと、体がマイナスのエネルギーでできている呪霊にとって反転術式のプラスのエネルギーは毒のようなものです。
実際、魔虚羅の持っている対呪霊に特化した退魔の剣はプラスのエネルギーを帯びていますし、乙骨が黒沐死を祓った際には反転術式に使うプラスのエネルギーを使っていました。
したがって、呪霊にとって反転術式は不要、それどころか弱点であると考えられます。
反転術式を使用するキャラとどこまで治せるか
先程も述べた通り、反転術式でどこまで治すことができるのかについては個人差があります。
実際、呪術廻戦20巻で石流が「烏鷺が反転術式使いでも、ない腕を生やすなんて芸当はそうはできねえ」と述べています。
要するに、消滅した腕を再生することは、切断された腕をくっつけることよりも難しいというわけです。
また、反転術式で自分の傷を治すことができても、他人を治せるか(アウトプットできるか)どうかは個人差があります。
そこで、反転術式が使用可能なキャラと反転術式のレベルをまとめてみました(2022年9月までの情報)。
宿儺
・他人の治癒:◯
・消滅部位の再生:◯
・備考:14巻で死にかけの伏黒を治癒していることと、2巻で虎杖の腕や心臓をゼロから再生している描写がある。
五条悟
・他人の治癒:×
・消滅部位の再生:?
・備考:夜蛾が「反転術式による他人の治癒は悟にもできない」と述べている。反転術式の習得は死に際であり、本来は反転術式は専門ではなさそう。
家入硝子
・他人の治癒:◯
・消滅部位の再生:×
・備考:高専では他人の治癒を担当している。小説版にて、呪霊に腕を切られた少女に対して「元の腕さえあればくっつく」という描写があったので、消滅部位の再生はできないと思われる。
乙骨憂太
・他人の治癒:◯
・消滅部位の再生:?
・備考:0巻、17巻にて反転術式で他人を治癒、20巻にて反転術式のアウトプットで黒沐死を祓っている。
秤金次(大当たりボーナス中)
・他人の治癒:×
・消滅部位の再生:◯
・備考:体が壊れないようにオートで反転術式が発動するだけなので他人の治癒はできないと思われる。鹿紫雲に腕や腹を吹っ飛ばされた際にはゼロから部位を修復している。
裏梅
・他人の治癒:?
・消滅部位の再生:?
・備考:16巻で脹相に貫かれた手のひらを一瞬で治療しているが、どの程度のレベルかは不明。
羂索
・他人の治癒:?
・消滅部位の再生:◯
・備考:九十九のパンチで切断された腕を一瞬で治癒している。
九十九由基
・他人の治癒:?
・消滅部位の再生:?
・備考:羂索の領域展開「胎蔵遍野」で潰された腕を一瞬で治癒している。
天使
・他人の治癒:?
・消滅部位の再生:×
・備考:反転術式で来栖華を治癒しているが、宿儺に食われた腕は修復不可だった。
円鹿(十種影法術の式神)
・他人の治癒:◯
・消滅部位の再生:?
・備考:宿儺の傷を治癒。
黄櫨廬
・他人の治癒:?
・消滅部位の再生:?
・備考:死滅回遊の最中に反転術式を使用していることが明らかになっているが、どの程度のレベルかは不明。
以上が、2023年7月までで明らかにされている反転術式使いとそのレベルになります。
反転術式と術式反転
本来、術式は一人一つであるため、なんで生得術式(=生まれた時に体に刻まれている術式)を持っている五条や乙骨が反転術式を使えるのかと疑問に持った方もいるかもしれません。
実は、反転術式は術式ではなく呪力操作に分類されます。
なので、生得術式を持っていても反転術式は使用できるというわけです。
ちなみに、反転術式(=呪力の掛け算)で作ったプラスのエネルギーを生得術式に流して発動する呪術が術式反転です。
術式反転では術式順転(通常の術式)と効果が逆になります。
例えば、五条悟の無下限呪術では、術式順転「蒼」は無限級数を収束させる効果(=引力)があり、術式反転「赫」は無限級数を発散させる効果(=斥力)があります。
反転術式の弱点
ここまで説明したように、消滅した体の部位再生できたりする反転術式は一見すると万能薬のようにもありますが、実は弱点もあります。
以下に反転術式の弱点をまとめました。
反転術式の弱点
・大量の呪力を消費する
・解毒には時間がかかる
・頭を潰されたらアウト
まず、最初の弱点として反転術式は大量の呪力を消費する点が挙げられます。
これは呪術廻戦20巻で石流が乙骨を見て「反転術式は大量の呪力を消費する」と発言していることからわかります。
したがって、反転術式を実戦で使うには呪力量が多いことが必要条件になります。
確かに、乙骨は呪力量が五条よりも多いですし、大当たり状態の秤は呪力が無限でした。
五条は呪力量は乙骨に負けますが、六眼によってロス呪力がほぼゼロなので、最低限の呪力消費で反転術式を使用できるのだと思われます。
また、2つ目の弱点としては解毒には時間がかかることが挙げられます。
反転術式が解毒を苦手としていることは、鹿紫雲が反転術式使いの弱点として挙げていました。
解毒に時間がかかる理由としては、数ある中から毒物の特定を行った後に治癒しなければならないためです。
作中では、裏梅が脹相の血(人間にとっては毒)をくらった際に反転術式で治癒できずに膝をついていたことや、オート反転術式状態の秤が鹿紫雲の塩素ガスをくらって一時的に気絶していた場面などで描かれています。
3つ目の弱点としては、頭を潰されると反転術式は使えない点が挙げられます。
頭を潰されると反転術式が使えないことは、鹿紫雲が反転術式使いを殺す方法として「呪力は腹だが、反転術式は頭で回す」と述べていました。
他の場面では、漏瑚が五条を襲撃した時に、頭に攻撃を仕掛けていたことが関連しているのかもしれません。
また、呪霊にとっても頭は治癒の要であるようで、漏瑚は頭が残ったことで復活を果たしていますし、東堂も「頭を潰せばゲームセット」と述べています。さらに、乙骨は黒沐死の頭に反転術式のアウトプットをぶつけていました。
以上が、反転術式の弱点になります。
焼き切れた術式の治癒
反転術式は体の傷だけでなく、焼き切れた術式の治癒をすることも可能です。
この「術式の治癒」は宿儺との戦いの中で五条が見せていた離れ業です。
五条以外に焼き切れた術式の治癒をした人物は登場していません。
ただ、宿儺は領域展開直後に魔虚羅に対して炎の術式を発動していた描写があったので、もしかしたら宿儺も反転術式で術式を治癒できるのかもしれません。
おわりに
以上で反転術式とは何かに関する考察&解説を終了いたします。
他の記事では、呪術廻戦の最強キャラランキングや、領域展開の掌印の元ネタ一覧なども作っています。
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