呪術廻戦の中で、最強の称号である「特級」を冠する術師のひとりが九十九由基(つくもゆき)です。
そこでこの記事では、九十九由基の術式や強さ、目的や正体を考察していきたいと思います。
基本情報
まずは、九十九由基の基本情報についてまとめていきます。
身長 | 173 cm(推定値) |
年齢 | 36歳(推定値) |
性格 | 陽気、キレ者 |
ストレス | 任務 |
術式 | 星の怒り(ボンバイエ) |
技 | 領域展開 簡易領域 反転術式 ブラックホール |
趣味・特技 | バイク |
好きな食べ物 | チキンブリトー |
苦手な食べ物 | 海藻類 |
等級 | 特級 |
声優 | 日高のり子 |
まず、九十九の身長ですが公式発表はなされていません。
しかしながら、呪術廻戦17巻で虎杖らと共に天元に会いにいった場面では、虎杖(173 cm)と同じくらいの身長のように見えました。
したがって、九十九の身長はおおよそ173 cmくらいだと推察されます。
また、九十九の年齢についても公式発表はなされていません。
しかしながら、呪術廻戦11巻(過去編)で九十九は夏油の前に顔を出していました。
この時の九十九の見た目と話し方から察するに、大体25歳前後なのではないかと感じました。
この時の時系列が11年前であるため、現在の九十九の年齢は36歳前後ではないかと推察されます。
九十九の性格は陽気かつキレ者です。
九十九は渋谷事変の最後に虎杖らの救出に現れます。
そんなシリアスな場面にも関わらず、「どんな女が好みだい?」というふざけたセリフ+投げキッス+ハートの背景という陽気な感じで登場します。
また、偽夏油と真剣な問答をしている場面でも「ムカつくから皆であいつボコろう」と発言するなど、典型的な根明です。
しかし、これらのふざけた言動の裏には「ラルゥが動く時間を稼ぐ」という明確な目的があり、本当はかなりのキレ者だと思われます。
実際、これからの世界のあり方に対して呪力をどのように扱うべきか長年探求するなど、武闘派というよりは頭脳派だと思われます。
ストレスは任務とありますが、これは九十九が長年任務を受けていないことと対応しています。
九十九は呪いを祓うのは対症療法に過ぎず、むしろ呪いの生まれない世界を作る(原因療法)必要があると考えています。
だからこそ、任務を受けずに呪力についてずっと研究を行っているというわけです。
ちなみに公式ファンブックによると、九十九の給料は任務を受けていないためストップしているとのことです。
まあ、冥冥が500億所持していることや、五条悟が冥冥にお気軽に1000万振り込んでいる様子を見ると、呪術師はかなり儲かる仕事のように思います。
おそらく九十九クラスの術師であれば既に一生遊んで暮らせるくらいのお金を持っていると思うので、給料がなくても問題ないのだと思われます。
また、任務を受けていないにも関わらずクビにならないのは九十九が特級だからとのことです。
「強けりゃなんでもいーじゃん」という五条悟的な思想があるのかもしれませんね。
ちなみに、九十九の声優は日高のり子さんが担当しています。
日高のり子さんが担当しているキャラクターの有名所としては、タッチの朝倉南、るろうに剣心の瀬田宗次郎、名探偵コナンの世良などが挙げられます。
以上が九十九由基の基本情報になります。
術式「星の怒り(ボンバイエ)」
九十九の術式は星の怒り(ボンバイエ)です。
星の怒り(ボンバイエ)は「九十九自身または凰輪(ガルダ)に仮想の質量を付与する術式」です。
星の怒り(ボンバイエ)で九十九や凰輪に仮想の質量を付与しても速度は変わらないため、攻撃の重さだけを上乗せすることが可能です。
呪術廻戦205話では、特級術師の羂索の腕を一撃で吹っ飛ばしていますし、羂索が召喚した特級呪霊の「障害を取り除く術式」の効果を無視していました。
また、呪術廻戦16巻で裏梅が落とした氷塊を破壊していますが、これは凰輪に仮想の質量を付与して攻撃したのだと思われます。
ちなみに、凰輪(ガルダ)の正体は九十九が術式の付与を繰り返したことで呪具化した式神です。
実際、モノに呪力を流したり術式を付与したりを長年繰り返すと呪具になることが公式ファンブックに記載されています。
さらに、九十九は特級術師であるため「国家転覆可能な広範囲の拡張術式を持っている」と羂索は述べていました。
この拡張術式はおそらくブラックホールであると考えられます。
ブラックホールは質量を濃縮することで生成されます。
九十九の術式で付与できる質量は上限がないため、極限まで質量を付与することでブラックホールを生成できます。
ただし、天元の結界内でないと全世界を巻き込むほどの威力になってしまうことから、ほとんど使用されることはなかったのだと思われます。
また、特級術師の要件は「単独で国家転覆が可能」であることを考慮すると、九十九が特級術師である理由がこのブラックホールだと考えられます。
確かに、世界中を巻き込むブラックホールなら国家を転覆させるのは容易ですね、、、、
星の怒り(ボンバイエ)の元ネタ
ボンバイエの元ネタはアントニオ猪木のテーマソングである「炎のファイター」であると考えられます。
この炎のファイターでは「イノキ、ボンバイエ!」というフレーズが繰り返し流れます。
猪木を使った理由は、九十九vs羂索が週間少年ジャンプに掲載されていた頃に亡くなった猪木に対する追悼なのではないかと推察されます。
ちなみに「ボンバイエ」はコンゴ民主共和国で用いられるリンガラ語で「ぶっ殺せ」、「やっちまえ」といった意味があるようです。
「ボンバイエ」という言葉は、九十九の術式の圧倒的な破壊力を反映しているのではないかと推察されます。
強さ
九十九の強さについてですが、当たり前ですが「強い」です。
そこで、九十九がどのくらい強いのか考えていきたいと思います。
まず参考になるのが特級という肩書きです。
呪術廻戦の中で特級を冠する術師はたったの4人しかいません。
五条悟は別格にしても、九十九の強さは乙骨&夏油と少なくとも同等程度であると推察されます。
なんなら、特級最古参+物語終盤での実力初披露であることを考慮すると、九十九は乙骨&夏油を上回る強さを持っている可能性もあります。
次に参考になるのが、渋谷事変で偽夏油を取り逃した際に「すまない、あの時迷った」と述べている点です。
これは「1000万体の呪霊をやろうと思えば止められた」と解釈できます。
また、羂索との戦いでは、(脹相と連携ではありますが)1000年間生き延びている最強クラスの術師の羂索をギリギリまで追い込んでいます。
さらに、領域展開、簡易領域、反転術式、拡張術式なども一通り扱うことができます。
そして反転術式を扱えるということは、術式反転(質量をゼロにする?)も使用できたと考えられます。
以上のように多彩な呪術スキルに秀でていることから、作中でもトップクラスの強さであることは間違いないと思います。
死亡
九十九は羂索との戦いで、極小の「うずまき」をくらって致命傷を負います。
九十九は反転術式を使えますが、羂索はそれよりも早く重力の術式を九十九にぶつけます。
それによって九十九の体は真っ二つに切断されます。
そこで上半身だけになった九十九は、羂索との相打ち狙いでブラックホールを発動します。
この描写だけですと、九十九が生きている可能性もなくはないですが、その後に九十九が一切登場していないことを考えると、九十九は死亡したと考えるのが妥当かと思います。
名前の由来
九十九の名前の由来は(公式には)明らかになっていません。
しかし、もしかしたら呪術廻戦作者の芥見先生の他作品である「No.9」の主人公の名前「九十九恢勝」が、呪術廻戦の「九十九由基」の名前の元ネタになっている可能性があります。
というのも、他にも芥見先生は「No.9」から設定を引き継いでいます。
例えば「No.9」では、「□x9(ボックスナイン)」と唱えることで9個の箱が出現し、さらに「開(フーガ)」と唱えることで箱から武器をとり出す描写があります。
これは、呪術廻戦13巻で宿儺が炎を出すときに唱える「■」、「開(フーガ)」というセリフと対応していると考えられます。
したがって、「No.9」の主人公の九十九恢勝が、九十九由基の名前の元ネタであると推察されます。
目的
九十九の目的は「呪霊の原因療法」です。
わかりやすくいうと「呪霊の生まれない世界を作ること」です。
九十九はこの目的を達成する方法として以下の2つを挙げています。
呪霊の生まれない世界を作る方法
1, 全人類から呪力をなくす(呪力からの脱却)
2, 全人類に呪力のコントロールを可能にさせる(呪力の最適化)
「1, 全人類から呪力をなくす」はわかりやすいですね。
世界から呪力が無くなれば、呪霊も発生しないというわけです。
サンプルとしては伏黒甚爾が挙げられていました。
何かしらの方法で全人類を伏黒甚爾のように呪力ゼロにしてしまえば良いというわけですね。
しかし、伏黒甚爾のような呪力ゼロのサンプルは少ないため、「1, 全人類から呪力をなくす」は難しいと11年前の九十九が述べていました。
(現在の九十九は16巻で「初心に還った」と述べており、この「1, 全人類から呪力をなくす」というプランを本命にしている模様です。)
「2, 全人類に呪力のコントロールを可能にさせる」は、わかりやすく言うと「呪術師だけの世界を作る」と同義です。
呪術師は呪力をコントロールできるため、全人類が呪術師となれば呪霊は発生しないというわけです。
これは夏油が目指していた世界ですね。
夏油は非術師を皆殺しにすることで術師だけの世界を実現しようとしていました。
九十九も「非術師を皆殺しにするのが一番簡単な方法」と気づいていましたが、「私はそこまでイカれていない」と述べていました。
ちなみに、夏油だけでなく羂索も似たような着想に至っています。
羂索が行っている死滅回游は呪力を最適化して全日本人を術師に変える儀式であり、ある意味では「2, 全人類に呪力のコントロールを可能にさせる」と同義です。
羂索の呪力の最適化プランに対しても、九十九は「呪力というエネルギーを日本が独占すれば、どんな悲劇が生まれるかは想像に容易い」と述べています。
以上の状況をまとめると九十九の目的は「呪霊の生まれない世界を作ること」ではありますが、どちらかというと「人類の不幸を減らすこと」の方が近いかもしれません。
「呪霊の生まれない世界を作ることで人類の不幸を減らすことができるはずだが、この目的を達成するために不幸を生み出しては意味がない」といった感じの思想だと思われます。
やばい思想のキャラが多い呪術廻戦の中でも九十九さんはまともそうでよかったです、、、、
九十九が本気で呪力の最適化プランを実行していたとしたら、知識が凄そうなので、夏油の百鬼夜行よりも大変な結果になっていたと思います。
元星漿体
九十九は元星漿体であったことが呪術廻戦202話で明らかになっています。
202話を読む限り、九十九は天元と同化するつもりだったが、天内というより良い星漿体が出現したことでお払い箱となったのではないかと推察されます。
だからこそ、天元のことを呼び捨てにしたり、クソジジイと呼んだりと仲が悪いというわけです。
また、九十九は天元と同化した星漿体の声を聞くことができます。
これは、呪術廻戦17巻で「どうりで”声”が増えないわけだ」という謎の台詞でも示唆されていますし、202話で天元が九十九に対して「君には聞こえているんだろ?私の中の彼ら(星漿体)の声が」と述べていることからわかります。
しかし、なぜ九十九が天元と同化した星漿体の声を聞くことができるのかは依然として不明です。
考えられる理由としては、(脹相が血の繋がった虎杖の死を感じ取れたように)星漿体同士は意思疎通できる可能性などが考えられます。
戦犯!?
九十九由基と検索すると「戦犯」というワードが引っかかります。
これは、九十九が夏油を闇堕ちさせた戦犯であると考えられているためです。
先程述べた通り、九十九は「呪霊の生まれない世界を作る方法」として「術師だけの世界を作ること」を挙げていました。
そして、この話を闇落ちしかけていた夏油にしてしまったのです。
九十九はあくまで手段として「術師だけの世界を作ること」を紹介したのですが、非術師に恨みを募らせていた夏油にとっては、この話は非術師を皆殺しにする格好の大義となってしまったというわけです。
実際、初めて非術師を手にかけようとする夏油の脳裏には九十九の言葉が浮かんでいました。
したがって、確かに九十九が夏油の闇落ちの原因の一つとなっているのは間違いないと思います。
しかし、戦犯と言われるとそれはちょっと言い過ぎかなあとは思います。
九十九の「術師だけの世界を作ること」と夏油の「術師だけの世界を作ること」は似て非なるものです。
個人的には、九十九の話がダメ押しとなっただけで、結局夏油が闇落ちするのは時間の問題のようにも思います。
以上が、九十九がネット上で戦犯と言われている理由です。
名言
「どんな女がタイプかな?」
「非術師を見下す君、それを否定する君、これらはただの思考化された可能性だ、どちらを本音にするのかは君がこれから選択するんだよ」
「ムカつくからみんなでアイツボコろう」
「ただ世界から呪霊をなくしたいだけのしがない美女さ」
「お前に楽なんてさせない、それが元星漿体の私の責任だ」
「泥臭い方がタイプなんだよ」
「私は一人っ子だけどさぁ、最高だぜお兄ちゃん!!」
おわりに
以上で九十九由基(つくもゆき)の術式や強さ、目的、正体の考察&解説を終了いたします。
他の記事では、呪術廻戦の最強キャラランキングや、領域展開の最強ランキングなども作っています。
また、各キャラの解説&考察は以下です。
<東京校>
虎杖悠仁、伏黒恵、釘崎野薔薇、乙骨憂太、禪院真希、パンダ、狗巻棘、秤金次、夏油傑、五条悟、七海建人、日下部篤也、冥冥、九十九由基、家入硝子
<その他の味方>
来栖華(天使)、伏黒津美紀、天元、脹相、禪院直毘人
<死滅回游泳者>
万、鹿紫雲一、日車寛見、高羽史彦、大道鋼、三代六十四
ぜひご一読ください!!