偽夏油こと羂索(けんじゃく)の正体と目的を解説&考察

偽夏油 呪術廻戦

呪術廻戦のラスボスと考えられているのが「羂索(けんじゃく)」という呪術師です。

通称、偽夏油とも呼ばれています。

しかし、羂索が何を目的として行動しているのかについては、いまだに不明な点が多いです。

そこでこの記事では、羂索(けんじゃく)の正体や強さ、目的を考察&解説していきます。

基本情報

まずは、羂索の基本情報についてまとめていきます。

年齢1000歳以上
術式・肉体を乗っ取る術式
・乗っ取った肉体の術式
領域展開胎蔵遍野(たいぞうへんや)
・術式反転
・反転術式
・結界術
乗っ取った人物・夏油傑
・虎杖香織
・加茂憲倫
強さ特級クラス
性格・キレ者
・好奇心旺盛
・狂気的
声優櫻井孝宏

以下で詳しく解説していきます。

スポンサーリンク

羂索の正体と術式

羂索の正体は千年以上前の呪術師です。

羂索が具体的にいつどこで生まれたのかは作中で明言されていません。

しかし、「千年前からコツコツと呪術師や呪霊と契約してきた」という発言をしていることから、少なくとも千年前にはこの世に存在していたことがわかります。

ちなみに百万体の呪霊を所持していたことから、千年で割り算すると1日あたり約3体の呪霊と契約してきたことがわかります。

千年以上も目的のために努力し続けている点は、ある意味では見習うべきなのかもしれませんね、、、

さて、なぜ千年以上前の呪術師である羂索が現代でも生きているのかですが、それは彼の術式が「脳を入れ替えることで、肉体を乗っ取る術式」だからです。

つまり、術式によって新しい肉体を転々とすることで現代まで生き延びたというわけです。

実際に、羂索によって体を乗っ取られた人物として知られているのが、加茂憲倫、虎杖の母、夏油傑です。

また、千年以上生きている人物なので、他にも10人以上は体を乗っ取っていると考えられます。

しかしながら、羂索がどのような方法で体を乗っ取るのかについては作中で明記されていません。

一応、五条悟に対して「夏油傑の遺体の処理が甘かったから、簡単に手に入れることができた」と述べていることから、少なくとも乗っ取る対象の遺体が必要であると考えられます。

ちなみに、羂索に体を乗っ取っられた人物の額には縫い目が残ります。

この縫い目は、反転術式で消すことができるそうなのですが、術式の縛りのため残していると公式ファンブックに記載されています。

created by Rinker
¥836 (2024/12/23 16:35:49時点 Amazon調べ-詳細)

そして、この縫い目の中にメロンパンのような見た目をした羂索が入っています。

引用:呪術廻戦90話

ちなみにこの額の縫い目ですが、渋谷事変編と死滅回游編で見た目が変化しています。

けんじゃくの縫い目
引用:呪術廻戦

羂索の額の縫い目が変化した理由はこちらの記事で解説しています。

スポンサーリンク

領域展開「胎蔵遍野(たいぞうへんや)」

羂索は天元に次ぐ結界術の使い手であることが知られています。

したがって、当然ながら(結界に術式を付与する)領域展開を会得しています

羂索の領域展開の名前は「胎蔵遍野(たいぞうへんや)」です。

胎蔵遍野(たいぞうへんや)
引用:呪術廻戦205話

呪術廻戦206話で胎蔵遍野をくらった九十九が地面に叩きつけられている場面から、胎蔵遍野の効果は重力の術式を必中にすることだと思われます。

また、胎蔵遍野は宿儺の領域展開「伏魔御廚子」と同様に「結界を閉じない領域」です。

結界を閉じない場合、領域を外側から攻撃できるので、領域の押し合いに強くなります。

実際、宿儺の領域は五条の領域を外から攻撃して破壊しています。

また、結界を閉じないという縛りによって、何かしらの能力向上を受けた領域であると考えられます(伏魔御廚子の場合は術式必中範囲の拡大という恩恵を受けている)。

ちなみに、胎蔵遍野の「胎蔵」には「仏が慈悲の心で大衆を救済する」という意味があります。

これは後述している「羂索」という名前の由来と対応関係にあります。

胎蔵遍野について今後新しい情報が入り次第追記していきます。

スポンサーリンク

羂索という名前の意味

続いて、羂索という名前の意味について解説していきます。

「羂索」の「羂」には「慈悲」という意味があり、「索」には「救済」という意味があります。

慈悲と救済、、、、1000万体の呪霊を放出したり、死滅回遊を引き起こしている人物とは真逆の言葉ですね。

九十九由基曰く「皮肉にもなっていない」とのことです。

ちなみに、我々の世界において「羂索(けんさく)」とは、仏教用語として使用されます。

仏教における「羂索」とは、仏菩薩が手に持っている縄を指しており、命あるものを救い取る働きがあるとのことです。

引用元

ちなみに、仏教における「羂」には「より合わせた」という意味があり、「索」には「縄」という意味があるそうです。

スポンサーリンク

虎杖悠二との関係

羂索は虎杖悠仁の母親であると考えられます。

羂索が虎杖悠仁の母親であることは、以下の4つの描写から推察されます。

羂索が虎杖悠仁の母親である根拠
1, 虎杖悠仁の母親と思われる人物の額に縫い目があること
2, 羂索が虎杖の母親(虎杖香織)の術式「反重力機構」を使用できること
3, 羂索が、虎杖悠仁の友達に対して「息子と仲良くしてくれてありがとう」と言っていること
4, 虎杖悠仁が、羂索が作った脹相と兄弟であること

1つ目の虎杖悠仁の母親と思われる人物は、呪術廻戦143話で登場します。

引用:呪術廻戦143話

虎杖悠仁のお爺ちゃんのことを「義父」と呼んでいることからも、この人物が虎杖悠仁の母親である香織だと考えられます。

そして、額に縫い目があることや、虎杖悠仁のお爺ちゃんが「オマエが子供を欲しがっていたことも、香織との間にそれが叶わなかったことも知っている、だが香織が死んだのは、、、」と発言していることから、香織の肉体を乗っ取って虎杖悠二を出産(?)したのが羂索であると考えられます。

主人公の母親の体を乗っ取って主人公を産むという狂気じみた行為をするボスキャラは他の漫画でも見たことがないですね、、、、

また、羂索は重力の術式を使用しますが、これは虎杖香織の術式「反重力機構」の術式反転であることが呪術廻戦209話で明らかになっています。

羂索が乗っ取った肉体に刻まれていた術式を使用できることから、羂索は過去に虎杖香織の体を乗っ取っていたと推察されます。

3つ目の虎杖悠仁の友達である佐々木さんは呪術廻戦160話で登場します。

佐々木さんは、虎杖悠仁がかつて所属していたオカ研の先輩で、呪術廻戦1話で宿儺の指の封印を解いてしまった人物です。

呪術廻戦160話では、この佐々木さんの住んでた家が死滅回遊のコロニーに入ってしまったため、羂索が死滅回遊のルール説明のために現れたというわけです。

その際に、羂索は佐々木さんに対して「息子と仲良くしてくれてありがとう」と発言しています。

引用:呪術廻戦160話

佐々木さん自体の登場回数が少ないため、「仲良くしてくれてありがとう」という発言に該当する人物は虎杖悠仁くらいしか考えられません。

したがって、羂索の言う「息子」とは虎杖悠仁のことであり、羂索と虎杖が親子の関係にあることがわかります。

4つ目の虎杖悠二が脹相と兄弟であることは呪術廻戦135話で明かされています。

脹相には3人の親がいることがわかっており、それが「母」と「父(呪霊)」と「その間に血を混ぜた人物(羂索)」です。

つまり脹相は羂索の血も引いています。

だからこそ、羂索の血を引いている虎杖悠仁と脹相は兄弟なのだと解釈できます。

以上の考察から、羂索は虎杖悠仁の母親であると考えられます。

スポンサーリンク

乙骨との関係

羂索と乙骨の間に直接的な因縁はありませんが、羂索の肉体である夏油傑は乙骨に敗れたことが原因で命を落としています。

しかし、羂索曰く「東京と京都に戦力を分散させなければ勝っていたのは夏油の方」とのことです。

また、羂索は乙骨に関して「私はあの子にそこまで魅力を感じない」と発言しています。

理由としては、乙骨の力(=無条件の術式コピー&底なしの呪力)は、最愛の人(=リカ)の魂を抑留する縛りで成立していたものであるためです。

リカの魂は呪術廻戦0巻で成仏しているため、今の乙骨には五条悟に勝るほどのポテンシャルはないと羂索は判断しているわけです。

特級呪術師である乙骨を大した脅威と見なしていないあたり、羂索の強さがうかがえますね、、、、

スポンサーリンク

宿儺との関係

羂索と宿儺の間には関係性があります。

宿儺は千年前に羂索と契約した呪術師の一人だったのだと考えられます。

これは、呪術廻戦158話で、虎杖が死滅回遊のプレイヤーに勝手に選出されていたことからわかります。

引用:呪術廻戦158話

羂索と契約した術師の成れの果てである「呪物」を取り込んだ人物は、死滅回遊のプレイヤーに勝手に登録されます。

したがって、宿儺は羂索と契約した術師だったと予想されます。

他にも、呪術廻戦136話では羂索が宿儺に対して、「聞いているかい?宿儺、始まるよ、再び呪術全盛平安の世が… !!」と語りかけていることからも、羂索が宿儺が顔見知りだったことがわかります。

また、裏梅という宿儺の手下が羂索と手を組んで宿儺を復活させようとしていることも、羂索と宿儺が何らかの契約(おそらく復活の契約)をしていることを示しています。

また、後述していますが、羂索の目的の1つが「呪術全盛の時代を作ること」であったため、宿儺を復活させることでその目的を果たそうとしていたのだと考えられます。

そう考えると、羂索が裏梅と手を組んで宿儺を復活させようとしていたことや、宿儺の器である虎杖悠二を作ったことと整合性が取れます。

しかしながら、羂索曰く「宿儺は五条悟を封印できなかった時のための保険」らしいので、あくまで羂索と宿儺はビジネスライクな関係性であったと推察されます。

以上が、羂索と宿儺の関係についての考察です。

スポンサーリンク

五条悟との関係

羂索は五条悟とも因縁が深いです。

正確には、五条悟の所持している「六眼」との因縁が深いです。

後述していますが、羂索の目的である「呪術全盛の時代を作ること」を達成するには、まず「天元星漿体の同化を阻止」する必要があります。

羂索の目的を達成する手順を簡単にまとめると以下の通りです。

羂索の目的達成手順
1, 天元と星漿体の同化を阻止
2, 天元の進化
3, 天元と人類を同化
4, 人類進化
4, 呪力のばら撒き
6, 呪術全盛の時代

つまり、羂索の目的の第一段階にあるのが「天元と星漿体の同化阻止」というわけです。

しかし、この「天元と星漿体の同化阻止」を達成するのは容易ではありません。

と言うのも、「天元と星漿体の同化阻止」の際には必ず六眼を持った呪術師が現れるためです。

これを作中では「天元」と「星漿体」と「六眼」は因果で繋がっていると表現していました。

実際、羂索は過去2度も六眼の呪術師に敗北し、天元と星漿体の同化阻止に失敗しています。

しかし、3回目は伏黒甚爾という因果の外に出た人間の介入によって、天元と星漿体の同化阻止に成功します。

引用:呪術廻戦145話

ちなみに、伏黒甚爾の介入は天元が「予期せぬことが起きた」と表現していることから、羂索にとっても想定外であったのではないかと考えられます。

何がともあれ、結果として天元は高次の存在に進化します。

そして、次の段階として人類と天元を同化する必要があるのですが、そのためには六眼持ちである五条悟が一番の邪魔者です。

そこで羂索は、五条悟を封印することにしたというわけです。

ちなみに、五条悟を殺すのではなく封印することにした理由の一つは、六眼持ちは2人同時に存在できないためです。

実際、2回目の天元と星漿体の同化阻止においては、星漿体と六眼を生後1ヶ月以内に殺したにも関わらず、同化当日に星漿体と六眼が現れたそうです。

引用:呪術廻戦145話

最も、五条悟を封印した一番の理由は、五条悟が強すぎて羂索でも勝てないためだとは思いますが、、、、

そして、入念に準備を進めた羂索は獄門彊を使って五条悟を封印することにも成功します。

以上が羂索と五条悟の関係になります。

スポンサーリンク

目的

羂索の目的は「呪力の最適化」です。

これは、136話での羂索と九十九の会話からわかります。

九十九
覚えているかな?
世界から呪霊をなくす方法
どんな手段を取るにしろ
人類を一つ上の段階へと進めることになる
人類の未来それは
呪力からの”脱却”だよ

羂索
違う
呪力の”最適化”だ

要するに、羂索は人類を進化させることで呪力を最適化しようとしていると考えられます。

さらに考察すると、羂索の目的は呪力を最適化することで、呪力の新しい形を作り出すことであると考えられます。

わかりやすく解説&考察していきます。

まず、羂索が人類を進化させようとしていることは、羂索が「死滅回遊」を画策したことからも明らかです。

死滅回遊とは、天元との同化により人類を強制的に進化させる儀式のことです。

では、天元との同化により進化した人類はどうなるのでしょうか?

この疑問に対しては、天元が以下のように語っています。

引用:呪術廻戦145話

上テキストから、進化した人類とは「そこにいて、そこにいない、新しい存在の形」であり、「個としての境界がない」ことがわかります。

そして、進化した人類においては、悪意が一瞬で伝播して一億人分の穢れ(≒呪力)が世界に流れ出るとのことです。

要するに、羂索の言う「呪力の最適化」とは、人間から呪力を余すことなく引き出すことであると考えらえます。

さらに、羂索は「人間とは呪力の形であり、人間(≒呪力)の可能性はまだまだこんなものではない」と考えています。

そして、「答え(≒呪力の可能性の先にあるもの)はいつだって、混沌(≒呪術全盛の時代)の中で黒く輝いているのもだ」と発言しています。

以上の状況から、羂索の目的は、人間から呪力を余すことなく引き出す(=最適化する)ことで、呪術全盛の時代(=混沌)を作り、呪力の新しい形を生み出そうとしているのだと考えられます。

さらに呪術廻戦202話では、羂索の目的の一つが紹介されています。

それは、人類と天元の同化によって1億人の呪力から生まれた呪霊を作ることです。

呪術廻戦202話
引用:呪術廻戦202話

その呪霊がどんな存在なのかに羂索は興味を持っており、「面白いと思ったことが本当に面白いかは実現するまでわからない」、「もし1億人の呪力の塊が抱腹絶倒の間抜け面だったら君はどうする?笑っちゃうよね、たはー」と述べています。

要するに羂索の目的は、暇つぶし・刺激が欲しいから呪力で新しい何かを作ってみたいといった感じだと思われます、、、、ザ・悪役って感じですね、、、、、

スポンサーリンク

名言

キッショ、なんで分かるんだよ

おやすみ五条悟、新しい世界でまた会おう

後悔か、さてどんな味だったかな

”非術師”、”術師”、”呪霊”、これらは全て”可能性”なんだ、”人間”という”呪力”の形のね

私から生まれるモノは私の可能性の域を出ない

面白いと思ったことが本当に面白いかどうかは実現するまで分からない

もし1億人の呪力の塊が抱腹絶倒のマヌケ面だったら君はどうする?笑っちゃうよね、たはー

私は貴様と違い”生きて”きたんだ!!千年続く竜戦虎争!!合従連衡の!!呪いの世界を!!

こちらの記事では呪術廻戦の名言ランキングを紹介しています。

スポンサーリンク

おわりに

以上で、羂索(けんじゃく)の正体と目的に関する考察を終了いたします。

他の記事では、呪術廻戦の伏線一覧や、領域展開の最強ランキングなども作っています。

こちらも是非ご一読ください!!

また、各キャラの解説&考察は以下です。

<東京校>
虎杖悠仁伏黒恵釘崎野薔薇乙骨憂太禪院真希パンダ狗巻棘秤金次夏油傑五条悟七海建人日下部篤也冥冥九十九由基家入硝子

<京都校>
東堂葵メカ丸三輪霞歌姫

<その他の味方>
来栖華(天使)伏黒津美紀天元脹相禪院直毘人

<呪霊>
漏瑚真人直哉

<呪詛師>
宿儺裏梅羂索伏黒甚爾

<死滅回游泳者>
鹿紫雲一日車寛見高羽史彦大道鋼三代六十四

ぜひご一読下さい。

この羂索に関する記事の英語版はこちらです。