串刺し公メスメルの正体を考察 [エルデンリングDLC]

メスメル エルデンリング

エルデンリングのDLCの代表的なキャラクターが「串刺し公、メスメル」です。

エルデンリングDLCのパッケージに描かれているのも彼です。

彼が一体どんな人物なのか気になっている人も多いと思います。

この記事では、メスメルの正体について解説・考察していきます。

出生

マリカとラダゴンの子供

メスメルの両親は作中で明かされていませんが、マリカの子供であると推察されます。

ファミ通インタビュー
宮崎:メスメルが座っている椅子は、本編で“忌み王、モーゴット”との戦いの舞台にあった椅子と同じもので、彼もまたゴドリックやマレニア、ラダーン、ライカードなどと同格の存在であり、“マリカの子”とも呼ばれています。

加えて、デミゴッドは名前の命名規則から、その親が推定できます。

・マリカ x ゴッドフレイ:Gを含む
例:ゴッドウィン(Godwyn)、モーゴット(Morgott)、モーグ(Mohg)

・マリカ (=ラダゴン):Mから始まる
例:ミケラ(Miquella)、マレニア(Malenia)、メリナ(Melina)

・ラダゴン x レナラ:Rから始まる
例:ラニ(Ranni)、ラダーン(Radahn)、ライカード(Rykard)

したがって、Mから名前が始めるメルメル(Messmer)は、マリカの子供であると推察されます。

また、マリカとラダゴンの子供のミケラ、マレニア、メリナはそれぞれに対応する蝶が存在しています。

そしてDLCで追加された「黒火蝶」はメスメルに対応していると考えられます。

黒火蝶
炭化した黒い羽根を持つ火の蝶
アイテム製作に用いる素材のひとつ
メスメルの火に焼き払われた
戦禍の地に舞っている
暗く細い、ひも状の火に燃えている

この蝶からも、メスメルがミケラ、マレニア、メリナと同格の存在であることが推察されます。

また、メスメルが生まれたのはラダーンより前であることが以下のテキストから読み取れます。

猪乗りの追憶
共に獅子の兄であったが故に
そして、その生まれを呪いと呼ばれたが故に
ガイウスはメスメルの将となり、友となった

ラダーンが生まれたのはレナラとラダゴンが結婚した後です。

そして、ラダゴンがマリカと結婚したのは、ラダゴンとレナラの結婚後です。

つまり、メスメルが生まれた際にはまだ「マリカ=ラダゴン」の状態ではないはずです。

したがって、メスメルはマリカの子供ではあるが、ミケラやマレニアのようにラダゴンの子供ではないと考えられます。

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メリナの兄

さらに、メスメルはメリナの兄であることが以下のテキストで示唆されています。

メスメルの種火
串刺し公、メスメルの内に燃えていた種火
それは暗く、邪な蛇に蝕まれている
ラウフの古遺跡にあるという
封印の木を焼くことができる
メスメルもまた、その妹と同じように
火の幻視を宿していた

作中で「火の幻視」を持っている人物として明言されているのはメリナだけですので、上記「その妹」はメリナを指していると推察されます。

エンヤ
…あんた、種火を探すんだよ
世界樹を焼く火は、狭間の地の最も高い場所、巨人の大釜に燻っている
けれど、それを燃やすには、特別な種火が必要なのさね
…火の幻視を宿す者、その贄だけが、大釜の火で世界樹を焼くんだよ
そして、死のルーンへの導きとなるのじゃ

ご存じのとおり、巨人の大釜でメリナが贄となったことで黄金樹は焼けました。

したがって、エンヤのいう「火の幻視を宿す者」はメリナであることがわかります。

以上の考察から、メスメルがメリナの兄であると推察されます。

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目的

メスメルの目的は、黄金樹とマリカに逆らう者を殺害することです。

これは、メスメル以下の発言やアイテムテキストなどから容易に推察できます。

メスメル
母は、本当に、王たるを託したのか
…光無き者などに
…だが、我が使命は不変なり
黄金の祝福なき全てに、死を

メスメルの鎧
母の願い、粛清の聖戦のために
メスメルは自らを恐怖の象徴とした
嘆きも、呪詛も、ただ私だけを責めればよい

マリカが角人を粛清するために、メスメルを利用したことがわかります。

メスメルはマリカを信仰しているため、マリカの願いに沿って粛清を実行したと考えられます。

ただし、後述していますが、角人の粛清はメスメルの本心ではなかったようにも思います。

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人物像

エルデンリングの公式PVなどを見てみると、メスメルが大火で粛清をしている様子が描かれており、ほとんどの人はメスメルに対して「怖い」という印象を持っていると思います。

しかし、現実にはメスメルはそこまで残忍な人物というわけでもなさそうです。

この辺のメスメルの人物像について考察していきたいと思います。

粛清は不本意だった

メスメルはマリカの指示で角人を粛清しましたが、メスメルの本意ではなかったと考えられます。

これは、以下のテキストなどから推察されます。

メスメルの鎧
母の願い、粛清の聖戦のために
メスメルは自らを恐怖の象徴とした
嘆きも、呪詛も、ただ私だけを責めればよい

メスメル(死亡時)
母よ、マリカよ
私は、呪う、貴方を…

メスメルは母マリカを愛していたため、母の望みを断ることができなかったのだと思われます。

だからこそ心を殺して粛清を実行したと推察されます。

しかし、やはり罪の意識に苛まれて、最期には「母を呪う」という言葉を遺して死んでいったのだと推察されます。

ちなみに、この粛清は壮絶なものであったことが様々なテキストからうかがえます。

黒騎士の兜
串刺し公、メスメルに仕える黒騎士たちの兜
黒鉄に、黄金の意匠が施され
落ちぬ腐臭がこびり付いている
それは、穢れた者たちの返り血の臭いか
あるいは、終わりなき殺戮に膿んだ
己が魂の腐臭だろうか

黒騎士の鎧
串刺し公、メスメルに仕える黒騎士たちの胴鎧
その左胸には、影樹の意匠が
しかし黄金で刻まれている
名誉なき戦の、せめてもの慰めに

蛇のフレイル
球形を為す蛇を打撃部としたフレイル
蛇の内側には火が燃え、酷い火傷を与える
メスメル軍の一部が、角人を焼き
苦痛と恐怖を刻むために用いた

聖戦の徽章
掲げられた槍、そして火を象ったタリスマン
メスメルと共に、聖戦に殉じた者たちの徽章
敵を倒したとき、攻撃力が高まる
ひたすらに、穢れを貫き焼き尽くす
慈悲などなく、名誉もない
ただ、それを聖戦と信じる者だけが
絶命の声に高揚を見出すのだ

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苦悩

メスメルは自分の中に「火の蛇」がいることに苦悩していたことが以下のテキストからわかります。

火の騎士の鎧
彼らだけが、メスメルを知っている
その火の蛇たるを。蛇たる苦悩を

メスメルの兜
有翼の蛇たちは、常にメスメルの友であった
邪な蛇を瞳の奥に封じ、苦悩した永き時も
母の祝福を壊し、自らの宿命を受け容れた
おぞましい姿の後も

なぜメスメルが「火の蛇」に苦悩していたのかという点ですが、これは黄金樹において「火」と「蛇」は禁忌であったためであると考えられます。

火花の香り
黄金樹に仕える者に、火は禁忌であったが
長い戦がそれを忘れさせた

火付け
不吉な予言に由来する祈祷
手元に、一瞬の火をおこす
他の行動の後でも、隙なく使用できる
滅びの火は、黄金樹の禁忌であり
預言者は信仰の内にそれを垣間見る
そして、故郷を追われる

闘士の兜
蛇は、黄金樹の反逆者であるとされ
人々は、その傷つく様を喜んだ

だからこそメスメルはそれを消し去ろうとしたのだと思われます。

メスメルの火球
メスメルは自らの火を憎んでいた
故に幾度となくそれを潰し
消し去ろうとした

しかし、結局メスメルは己の蛇を消し去ることができずに、瞳に封印し続けました。

そして、我々褪せ人との戦いでその封印を解いたという流れです。

ちなみにマリカ自身もメスメルの蛇を滅したかったのかも知れませんがそれができなかったことが「マリカの祝福」で示唆されています。

マリカの祝福
黄金樹の女王たるマリカが
自ら祝福したとされる特別な霊薬
HPを完全に回復し、全ての状態異常を癒す
彼女は、メスメルのために、この霊薬を幾つか作った
その後、二度とそうすることはなかった

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人望が厚い

メスメルは人望が厚かったことがうかがえます。

代表的なのはレナーラです。

双月の騎士の追憶
かつてカーリアの王女であった彼女は
生家を捨て、メスメルの傍らを選んだ
月の輝きが、その男を癒せぬと知っていても
メスメルの剣。いつか彼女はそう呼ばれた

レナーラが地位も全てを捨ててメスメルについてきていることからも、メルメルの人望の厚さがうかがえます。

また、部下の火の騎士もメスメルの苦悩を知っており、故郷を追われてもなおメスメルについてきたことのことです。

火の騎士の鎧
彼らだけが、メスメルを知っている
その火の蛇たるを。蛇たる苦悩を

火の騎士の足甲
彼らは皆、黄金樹の貴族であったが
メスメルに忠誠を誓ったが故に
疎まれ、故郷を追われたという

また、知恵を持った蛇もメスメルのことを認めていたようです。

メスメルの兜
有翼の蛇たちは、常にメスメルの友であった
邪な蛇を瞳の奥に封じ、苦悩した永き時も
母の祝福を壊し、自らの宿命を受け容れた
おぞましい姿の後も

有翼蛇の兜
有翼蛇は、メスメル軍の特別なモチーフである
それは善なる知性を持つ友人であり
邪な蛇を牽制し、その力を抑え込むという

このように、身近な人間/動物がメスメルのことを信頼していることから、メスメルはただ単に残忍な人物ではなく、深みのある人物であることがうかがえます。

また、仲間に裏切られた際には「大いに嘆いた」とのことですので、メスメルが仲間想いであったことも推察できます。

黒騎士の副長、ヒュー
メスメル軍の主力たる黒騎士団
その最初の副長であったヒューの霊体
両刃の華麗な剣技と、坩堝の力を振るう
神獣狩りで大きな功を成したが
父アンドレアスに従い、メスメルに反旗を翻し
破れて、地下墓に幽閉された
戦友を失い、メスメルは大いに嘆いたという

黒騎士長、アンドレアス
メスメル軍の主力たる黒騎士団
その最初の長であったアンドレアスの霊体
剛力を誇り、また坩堝の力を振るう
黄金樹を追われてなお、敬虔な信徒であり続け
メスメルの蛇たるを知った後、反旗を翻した
そして破れ、地下墓に幽閉されたという

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なぜ瞳を砕いた?

メスメル戦で驚く場面の一つが、彼が自らの黄金の瞳を砕く場面だと思います。

なぜメスメルは自らの瞳を砕いたのでしょうか?これについて考えていきます。

まず、先述の通り、メスメルには火の蛇が共存しています。

マリカはこの蛇を「瞳を封印の祝福に入れ替え」ることで封印していました。

串刺し公の追憶
メスメルの中には、邪な蛇が蠢いていた
母は、その瞳を封印の祝福に入れ替え
それでもなお、彼を影に隠した
はじまりの罪と、忘れ得ぬ憎しみと共に

ここで、エルデンリングの世界観において瞳は祝福が宿る場所とされています。

アンスバッハ
ミケラ様の瞳は、単なる肉体ではありません
それは、特別な祝福の宿るもの。 黄金樹の神人たる証
…ミケラ様は、断ち切るつもりなのでしょうか?
黄金樹の子たる宿命を

実際、我々褪せ人も、「目の色が褪せて祝福を失った人」でした。

だからこそマリカは、メスメルの瞳に(封印の)祝福を施したのだと推察されます。

そして、この封印の祝福の宿った瞳を砕くことで、自身の蛇の力を完全解放したと解釈できます。

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種の保管庫

メスメルがいるステージで印象的なエリアが「種の保管庫」です。

様々な角が生えた生き物や書物が保管されているっぽいです。

この種の保管庫について考察してみたいと思います。

まず、この種の保管庫はメスメルの部下であるヒルドが提唱したとのことです。

火の騎士、ヒルド
メスメルの直属となる、火の騎士の霊体
細身の大剣を振るい、火の祈祷を用いる
ヒルドは、賢者ザルツァの友であり
種の保管の提唱者の一人であった
その遺灰は、保管庫の守りとして祀られたという

部下の助言を受け入れているあたり、メスメルの器の大きさがうかがえます。

問題はなぜこのような施設を作ったのか?ということですが、状況的におそらく角人の粛清の罪滅しなのではないかと推察されます。

先述の通り、メスメルは角人の粛清にそこまで前向きではありませんでした。

だからこそ、粛清で完全に種が滅んでしまわないように、種の保管庫に遺伝子を保管していたのではないでしょうか。

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ボニ村を訪れていた?

ボニ村には意味深に蛇の抜け殻が落ちています。

DLCで蛇に関連したキャラクターがメスメルしかいないことを考えると、この抜け殻はメスメルではないかと推察されます。

ではなぜ、メスメルはボニ村に行ったのでしょうか?

そもそも、ボニ村は角人が壺を作っている場所です。

ボニの解体包丁
ボニ村の大壺師たちの得物
牢獄に納める大壺を作るために
人体を切り分ける大包丁

壺の中身は攫われた巫女であることが示唆されています。

霊体
…さあ、大人しく壺に入りなさい
そして、善き人になりなさい
お前たちは、巫女なのだから
そのために、生まれてきたのだから

影の城のサイン
慈悲を、攫われた巫女たちに

中身肉
大壺を満たす肉の切れ端
ピクピクと蠢く薄紅色のそれには
怨霊がこびり付いている
敵に投げつけ、ダメージを与える
善き人になるために
切り刻まれ、大壺に詰め込まれた罪人どもの
なれの果てである

歯の鞭
醜い歯を不揃いに並べ、埋め込んだ鞭
汚れた歯は、あらゆる雑菌に塗れており
その歯傷には猛毒が蓄積する
やがて、傷はじゅくじゅくと膿み爛れ
巫子たちは、他の肉とよく馴染んだという

以上の状況から考えると、巫女(マリカは巫女の村出身)達の凄惨な扱いを目の当たりにして、角人に粛清を決意するために、メスメルはボニ村を訪れたのではないでしょうか。

もしくはマリカがメスメルをボニ村に連れて行って復讐心を煽ったという可能性も考えられます。

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おわりに

以上でメスメルに関する考察・解説を終了いたします。

そこで他の記事では、ELDEN RINGのストーリー全体の解説や、全エンディングの解説などもしています。

また、一覧は以下です。

<神・王・女王>
大いなる意志二本指・三本指エルデの獣
マリカ・ラダゴンゴッドフレイ&ホーラ・ルー満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス宵眼の女王

<デミゴッド>
聖樹のミケラ腐敗のマレニア
魔女ラニ星砕きのラダーン冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン血の君主モーグ忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック

<NPC>
メリナ聖女トリーナ
死衾の乙女フィア忌まわしき糞喰い輝ける金仮面百智卿ギデオン
シャブリリハイータ
魔術師セレン魔術教授セルブスエンシャネフェリ・ルー
タニスラーヤ
ブライヴイジー
白面のヴァレー背律者ベルナール血の狩人ユラ
しろがねのラティナアレキサンダーディアロストープスミリセント&ゴーリー円卓の騎士ヴァイクヒューグローデリカ亜人のボック死を狩る者Dパッチロジェールゴストークケネス・ハイト復讐者エドガー

<ボス・敵>
黒き剣のマリケス神肌の使徒巨人ラダゴンの赤狼アステール祖霊の王
白王・黒王しろがね人銀の雫死儀礼の鳥ミミズ顔

<場所>
狭間の地永遠の都ファルム・アズラ円卓

<その他重要な要素>
エルデンリング黄金律褪せ人忌み子坩堝死のルーン破砕戦争陰謀の夜エンディング

<DLC>
影の地神の門
串刺し公メスメル双月の騎士レナーラ蕾の聖女ロミナ宿将ガイウス指の母メーテール暴竜ベール神獣獅子舞黄金カバ泥濘の騎士指の母ユミル
針の騎士レダ落葉のダンティエリエ純血騎士アンスバッハ

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