角人と神獣獅子舞の正体を考察 [エルデンリングDLC]

神獣獅子舞 エルデンリング

エルデンリングDLCの中で度々登場するのが角人です。

そしてその角人が信仰しているのが神獣獅子舞です。

この記事では、角人と神獣獅子舞の正体について解説・考察しています。

角人について

まずは角人についてまとめていきます。

角人とは

角人は体に角の生えた人達のことを指していると考えられます。

なぜ体に角が生えているのかというと、それは坩堝に関連しているためであると考えられます。

坩堝とは「生命が混じった状態」のことを指しており、黄金樹の前の時代は坩堝はよく見られた概念だったことが以下のテキストからうかがえます。

坩堝の諸相・角
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた

そして、角はその坩堝の象徴的な物質であることが以下のテキストからわかります。

坩堝の角盾
赤味を帯びた黄金で作られた、大角の盾
坩堝の騎士たちが用いる大盾
古い聖性を宿しており
シールドバッシュで使用することで
坩堝の角は、敵を穿ち貫く

しかし、黄金律においては「穢れ」として扱われていたことが以下のテキストからわかります。

坩堝鱗のタリスマン
古い時代、人の身体に生じたという
諸相の混ざった鱗のタリスマン
致命の一撃のダメージを軽減する
それは、生命の原初たる坩堝の名残である
部分的な先祖返りであり、古くは神聖視されたが
文明の後には穢れとして扱われた

後述していますが、角人はマリカと対立したため、マリカ(=黄金律勢力)の時代では穢れとして扱われていたと推察されます。

実際、角がたくさん生えているモーゴットは「忌み子」として差別を受けていました。

モーゴット

王家の忌み水子
王家の忌み赤子は、角を切られることはない
その替り、誰にも知られず、地下に捨てられ
永遠に幽閉される
そしてひっそりと、供養の像が作られる

以上のように、マリカと対立している角の生えた勢力が角人であると考えられます。

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マリカによって粛清

角人はマリカの怒りに触れたことでメスメルに粛清されたことが複数のテキストから読み取れます。

守護霊
神人の老婆に託された思い
術者の頭上に守護霊を召喚する
守護霊は、術者から離れず付き従い
幾度が怨霊を放った後に消える
我らを裏切り、火をかけた、マリカの子らめに
メスメルに、その手下どもに
どうか報いを与えてくだされ

神獣竜巻
神獣獅子舞の怒れる嵐
それを祈祷として振るうもの
自身の身体を大きく回し
嵐を呼び、竜巻を前方に放つ
タメ使用で強化される
神獣の多くは、串刺しの槍に晒され
メスメルの火に焼かれたという
まるで、塔を弔う送り火のように

ファルクス
角人は、復讐のためにこの剣を鍛えた
火の報いを、我が刃で刻んでやる

編み縄のローブ
黒いボロ布に、編んだ縄を重ねたもの
角人の復讐者の装束
復讐の誓い、犠牲者たちの怨念
編み縄は、それらを絡めとり、ずっと繋ぎ止め
角水子の怨霊と、守護霊を強化する

「我らを裏切り」という表現から、マリカが角人に反旗を翻したことがわかります。

上記テキストだけをみると「角人はマリカに裏切られた可哀想な人たち」という印象を持ちますが、マリカが角人を裏切った理由を知るとまた違った印象になります。

以下で解説していきます。

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マリカが角人を粛清した理由

マリカが角人を粛清した理由は、角人の「壺」の文化にあると考えられます。

毛虫の仮面
無数の毛蟲を凝り固めた、異様な仮面
ボニ村の大壷師たちの呪具
それは、彼らが神事に勤しむとき
あらゆる邪念を寄せ付けぬ
穢れ、迷い、誘惑。それら全てを

壺とは、罪人を巫女と共に壺に詰めて「善き人」に生まれ変わらせる儀式であることが以下のテキストから読み取れます。

ボニの解体包丁
ボニ村の大壺師たちの得物
牢獄に納める大壺を作るために
人体を切り分ける大包丁

大壺頭
逆さに被り、頭をすっぽりと覆う大壺
牢獄で祈りを捧げる祈祷師の被り物
投擲壺および大壺の威力を高める
その祈りは大壺の中身に捧げられる
いつか、善き人として生まれ変わるように
それは、人の手による輪廻である

中身肉
大壺を満たす肉の切れ端
ピクピクと蠢く薄紅色のそれには
怨霊がこびり付いている
敵に投げつけ、ダメージを与える
善き人になるために
切り刻まれ、大壺に詰め込まれた罪人どもの
なれの果てである

上記テキストから、角人の風習として罪人を切り刻んで壺に入れることで、魂を浄化することができると考えられているようです。

この恐ろしい文化の最大の被害者が、マリカの出身地である「巫女の村」の巫女だったことが以下のテキストからわかります。

歯の鞭
醜い歯を不揃いに並べ、埋め込んだ鞭
汚れた歯は、あらゆる雑菌に塗れており
その歯傷には猛毒が蓄積する
やがて、傷はじゅくじゅくと膿み爛れ
巫子たちは、他の肉とよく馴染んだという

霊体
…さあ、大人しく壺に入りなさい
そして、善き人になりなさい
お前たちは、巫女なのだから
そのために、生まれてきたのだから

影の城のサイン
慈悲を、攫われた巫女たちに

小黄金樹
女王マリカの秘めたる祈祷
優しいだけの、律無き黄金
小さな黄金樹の幻影を生じ
周囲の味方のHPを持続的に回復する
マリカは故郷の村を黄金で包んだ
癒やすべき何者も、いないと知っていても

角人が巫女を攫って壺に詰めていることがわかります。(実際、巫女の村の建物は扉が固く閉ざされていることからも、角人が力ずくで巫女の村の住人を攫っていたことがうかがえます。)

したがって、元巫女のマリカが同胞の復讐として角人の粛清に走ったことが推測できます。

ちなみに、マリカが悪いのか角人が悪いのかについては判断が難しいことをレダも述べています。

レダ
…かつて、 マリカ様はメスメル卿に命じ、塔の一族を粛清した
火をかけ、 焼き払った
…角人殿が黄金樹を許せぬのも、当たり前だ
だが、 いつだって、人は人を虐げるものだ
塔の一族も、何も変わらない
奴らもまた、無辜なる善などではない
ただ、敗者となったにすぎぬ

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人さらいの乙女人形

角人が巫女を攫うことを述べましたが、その際に本編で登場していた人さらいの乙女人形が使用されていた可能性が考えられます。

ギーザの車輪
肌を切り裂く刃を並べた、鉄製の大車輪
責問官ギーザが用いた責め具
その回転は、激しい痛みと出血をもたらす
それは後に、人さらいの乙女人形において
象徴的武器として採用された

DLCにて、責問官は角人であることが明らかになったため、人さらいの乙女人形が角人と関連していることがわかりました。

責問官の遺灰
霊魂の宿った遺灰
角人の責問官の霊体を2体召喚する

そして角人は巫女を攫っていたことが以下のテキストに記載されています。

影の城のサイン
慈悲を、攫われた巫女たちに

したがって、角人が巫女を攫う際に人さらいの乙女人形が使用されていたと推測できます。

また、懲罰砦の裏に人さらいの乙女人形が配置されていたことも、角人が人さらいの乙女人形を使用していたことを示唆しているのかもしれません。

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死生観

角人の死生観は、祖霊の王と死儀礼の鳥に関連していると考えられます。

黄金律においては、肉体は不滅であり、魂だけが循環します。

黄金律

黄金律についてはこちらに記事で解説しています。

しかし、黄金律と対立する角人達は異なる肉体と魂の循環経路を辿ります。

(詳細は「祖霊の王」や「死儀礼の鳥」、「ミミズ顔」の解説記事で説明していますが、)簡単に言うと、肉体は微生物によって分解され、魂は祖霊の王や死儀礼の鳥を介して循環するという仕組みになっていると考えられます。

祖霊の生命のあり様

角人の死生観における魂の循環においては、「角」が仲介役を担っていることから、角人は(その名の通り)角を信仰していると推察されます。

祖霊の角
祖霊の王の角を切り取ったもの
敵を倒したとき、FPを回復する
倒れた王の角を苗床に
幾つもの若芽が開き、光を放っている
それは、死から芽吹いた命であり
死から力を得る

祖霊の王の追憶
祖霊とは、黄金樹の外にある神秘である
死から芽吹く命、生から芽吹く命
そうした、生命のあり様である

このように、角人が黄金律と異なる死生観を持っていることがわかります。

(故にマリカらの黄金律勢力と対立することは必然だったのだとも思われます。)

また、角人は「角で魂をめっちゃ集めれば最強!」的な思想を持っていると考えられます。

モーン城の幻影
…ああ、助けてくれ。俺は貴族なんだ
あいつらに、混ざりものどもに喰われたら、俺も永遠に…
ああ、それだけは嫌だ、穢さないでくれ!

角混じりの排泄物
最も危険な、角を持つ肉食獣は
同様に角の生えた個体ばかりを
好んで襲い、食べるという

坩堝薄羽のタリスマン
角人たちは、坩堝を神聖視する
その洗練された進化の先に
彼らの角、混じり角があるのだから

以上のテキストから、角人が色々な魂を集めて坩堝を作ろうとしていることが推察されます。

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狂い火との関係

角人の粛清に対してメスメルの火が使用された理由の一つが狂い火に関連していると考えられます。

先述の通り、角人の死生観では、魂(=霊)は祖霊の王や死儀礼の鳥を介して永遠に循環しています。

しかし、狂い火を使用することで魂が消滅してしまうことが以下のテキストからわかります。

迸る狂い火
狂い火は、霊すらを焼き溶かし
永遠であるはずのそれを、消し去るという
角人が狂い火を忌避する所以である

以上の理由から、角人と狂い火は対立構造にあることがわかります。

つまり、火は角人に対して恐怖の対象であることは間違いないでしょう。

だからこそ、メスメルの火(おそらく狂い火とは異なるものですが)が角人の粛清に使用されたのかもしれません。

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神獣獅子舞について

続いて神獣獅子舞について考察していきます。

神獣獅子舞とは

神獣獅子舞の正体は、「神降ろし」なる行為をした角人であることが以下のテキストから推察されます。

神獣戦士の鎧
選ばれた角の戦士たる、神獣の戦士の胴鎧
獅子の毛皮を纏っている
彼らの中で、特に神降ろしに優れた者だけが
勇人として獅子舞の名誉を得たという

神獣の兜
神獣の面を象った、混じり角の兜
選ばれた角の戦士たる、神獣の戦士の装備
それを被る者に神を降ろす
神降ろしにより嵐の威力を高め
筋力と技量も高められるが
雫の聖杯瓶の、回復量が減少する
また、正気耐性も下がってしまう

神獣の頭
獅子舞に用いられる神獣の頭部
最も優れた勇人が被るとされる祭具
それはもう、老婆の祈りに応えることはない

したがって、神獣獅子舞は複数の個体がいることがわかります。

確かに、エルデンリングの公式PVでは、複数の神獣獅子舞がメスメルによって粛清されていました。

神獣竜巻
神獣獅子舞の怒れる嵐
それを祈祷として振るうもの
自身の身体を大きく回し
嵐を呼び、竜巻を前方に放つ
タメ使用で強化される
神獣の多くは、串刺しの槍に晒され
メスメルの火に焼かれたという
まるで、塔を弔う送り火のように

ここで気になるのは、神獣獅子舞になるために「神降ろし」とは何かという点です。

以下で考察していきます。

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神降ろし・角降ろし

「神降ろし」と似たワードで「角降ろし」というものがあります。

角の戦士の遺灰
霊魂の宿った遺灰
角の戦士の霊体を召喚する
塔の守護者たる重装の戦士の霊体
神降ろしにより、人ならぬ膂力を得
大曲剣を振るい、それに角を降ろす
塔では、戦士も、その武器も、依り代なのだ

角の戦士の曲剣
塔の守護者たる、角の戦士の曲剣
その刀身には、混じり角が象られ
角降ろしの触媒ともなる

上記テキストから、戦士や武器を依代にして「角」や「神」を降ろすことがわかります。

また「神」を降ろすことで「人ならぬ膂力を得」ることができるとのことです。

また、角や神以外にも獣や神鳥を降ろすこともできることが以下のテキストからわかります。

獣の爪
肉食獣の鋭い爪を模した武器。獣爪
人ならぬ、獣のごとき斬撃を行う
角の戦士たちの秘術を模倣した
自らに、獣を降ろすがごとき武器

神鳥の兜
神鳥の面を象った、混じり角の兜
角の戦士の始祖たる、神鳥の戦士の装備
それを被る者に神を降ろす
神降ろしにより、神鳥の羽の威力を高め
筋力と技量も高められるが
雫の聖杯瓶の、回復量が減少する
また、正気耐性も下がってしまう

神鳥戦士の鎧
角の戦士の始祖たる、神鳥の戦士の胴鎧
黄金色の金属で作られている
金色の神鳥は、冷酷で人に馴染まぬとされ
それを降ろす者はごく少なかったという

以上の状況を考えると、「神降ろし」とはかつての神の魂を降ろす(=憑霊させる)ことで、自身を大幅に強化する技であると推察されます。

先程解説したように、角人の死生観では魂は永遠であるため、戦士や武器を依代にすれば魂を降ろすことができるという仕組みなのだと思われます。

逆に、魂が消滅すると「降ろし」は成立しないことから、魂を消滅させる狂い火は禁忌であったと解釈もできます。

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中身

神獣獅子舞の中身は2人であることが知られています。

上記動画のコメントでは「後ろの人の負担がデカそう」とのことです。

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混じり角

神獣獅子舞に関連して、「混じり角」というテキストもよく出てくるので考察してみます。

まず、混じり角は「洗練された進化の先」にあるものであることが以下のテキストからわかります。

坩堝薄羽のタリスマン
古い時代、人の身体に生じたという
諸相の混ざった薄羽のタリスマン
バックステップの回避を強化するが
常に、被ダメージも大きくなる
角人たちは、坩堝を神聖視する
その洗練された進化の先に
彼らの角、混じり角があるのだから

したがって、混じり角は通常の角よりも強力な力を秘めていることが推察されます。

故に、子供に混じり角が発現すると、子供が力に耐えられずに死んでしまうのではないかと推察されます。

角水子
混じり角の生えた赤子の像
FPを消費して、術者の周りに怨霊を召喚する
怨霊は、自ら敵に追いすがる
混じり角は霊性の象徴であるが
大きすぎるそれを持って生まれた赤子は
大抵はそのまま死んでしまう
これは、その供養の像である

だからこそ、子供の頃から混じり角を持っていると思われるモーゴットは強力な力を持っていたのだと推察されます。

忌み鬼のマント
破砕戦争において、数多の英雄を狩った忌み鬼は
黄金樹に挑み、王たる野心を抱く者たち
そのすべての悪夢である

また、混じり角は「新たな芽生えを繰り返した」ということが以下のテキストからわかります。

免疫の角飾り
角人たちが祭祀に用いる装身具
免疫耐性を、とても大きく高める
角人たちにとって、角は神聖であり
だからこそ、彼らは選ばれた民である
新たな芽生えを繰り返した、混じり角は
特に霊長を示す徴とされている

したがって、混じり角には何度も魂(霊)が宿っていることを表しており、それだけ強力な力を秘めていると推察されます。

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その他の関連テキスト

修験者の腰布
自らを厳しく律し、苦行を積む
塔の修験者たちの装束
彼らは、いつか即身の土地神となるために
修験によりその霊性を高めていく

荒れ狂う神獣
塔の祭祀で行われる神獣の舞い
その荒れ狂う様を象ったお守り
嵐の威力を高める
神獣は天の使いとされる
その怒りは、空の乱れでもあり
嵐とは、その最たるものである

獅子舞の追憶
串刺し公の軍勢が塔を襲ったとき
獅子舞は、神事から軍事となった
その怒りも、絢爛な舞も

呪剣士の仮面
うねる混じり角を冠とした仮面
それを被る者に神を降ろす
神降ろしにより、技量が高められるが
黄金樹の祝福はそれを好まず
雫の聖杯瓶の、回復量が減少する
また、正気耐性も下がってしまう

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おわりに

以上で角人と神獣獅子舞の正体に関する考察を終了いたします。

そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。

また、一覧は以下です。

<神・王・女王>
大いなる意志二本指・三本指エルデの獣
マリカ・ラダゴンゴッドフレイ&ホーラ・ルー満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス宵眼の女王

<デミゴッド>
聖樹のミケラ腐敗のマレニア
魔女ラニ星砕きのラダーン冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン血の君主モーグ忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック

<NPC>
メリナ聖女トリーナ
死衾の乙女フィア忌まわしき糞喰い輝ける金仮面百智卿ギデオン
シャブリリハイータ
魔術師セレン魔術教授セルブスエンシャネフェリ・ルー
タニスラーヤ
ブライヴイジー
白面のヴァレー背律者ベルナール血の狩人ユラ
しろがねのラティナアレキサンダーディアロストープスミリセント&ゴーリー円卓の騎士ヴァイクヒューグローデリカ亜人のボック死を狩る者Dパッチロジェールゴストークケネス・ハイト復讐者エドガー

<ボス・敵>
黒き剣のマリケス神肌の使徒巨人ラダゴンの赤狼アステール祖霊の王
白王・黒王しろがね人銀の雫死儀礼の鳥ミミズ顔

<場所>
狭間の地永遠の都ファルム・アズラ円卓

<その他重要な要素>
エルデンリング黄金律褪せ人忌み子坩堝死のルーン破砕戦争陰謀の夜エンディング

<DLC>
影の地神の門
串刺し公メスメル双月の騎士レナーラ蕾の聖女ロミナ宿将ガイウス指の母メーテール暴竜ベール神獣獅子舞黄金カバ泥濘の騎士指の母ユミル
針の騎士レダ落葉のダンティエリエ純血騎士アンスバッハ

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