エルデンリングDLCの中でも重要そうなキャラクターの一人が「狂い火の王、ミドラー」です。
この記事では、ミドラーの正体について解説&考察していきます。
狂い火の王
ミドラーの正体は狂い火の王です。
ミドラーが狂い火の王であることは、彼の名前が「狂い火の王、ミドラー」であることからわかります。
ここで気になるのは、「狂い火の王とは?」という点です。
狂い火の王については本編でかなりテキストが残されています。
ハイータ
…彼らの王に、おなりください
苦痛、絶望、そして呪い。あらゆる罪と苦しみを
焼き溶かす混沌の王に…
もう誰も分かたれず、産まれぬように…
シャブリリ
混沌の王たるその道を
黄金樹を燃やし、打ち倒し
我らを別け、隔てる全てを侵し、焼き溶かしましょう
三本指の言葉
すべては、大きなひとつから、分かたれた
分かたれ、生まれ、心を持った
けれどそれは、大いなる意志の過ちだった
苦難、絶望、そして呪い。あらゆる罪と苦しみ
それらはみな、過ちにより生じた
だから、戻さなくてはならない
混沌の黄色い火で、何もかもを焼き溶かし
すべてを、大きなひとつに…
本編のテキストと狂い火の王エンドから、狂い火の王は全てを焼き尽くす存在であることが推察できます。
ではなぜ、ミドラーは狂い火の王であるにも関わらず、世界を焼き尽くすことができていないのでしょうか?
ミドラーが世界を焼き尽くすことができない理由はミドラーが弱いためであることが以下のテキストから推察されます。
ミドラーの狂い火
狂い火の王、ミドラーを賛える祈祷
王の頭の似姿を召喚し、狂い火を撒き散らす
足を止めずに使用することができ
長押ししている間、似姿が消えることはない
狂い火の王は、焼き溶かす
苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを
だがミドラーもまた、王としては弱すぎた
ホーラ・ルー
褪せ人よ… その力こそ、王の故よ
マレニア
…貴公、その力…
王の、器か…
ホーラ・ルーが言うように、王になるためには力が必要であり、弱いミドラーは狂い火の王として弱かったため、「苦痛、絶望、呪い。あらゆる罪と苦しみを焼き溶かす」ことができなかったのだと推察されます。
他の狂い火の王
ミドラーの狂い火のテキストには気になる一文があります。
それは「ミドラーもまた、王としては弱すぎた」という部分です。
この一文から、狂い火の王は他にも存在していたことが推察されます。
シャブリリが様々な人を狂い火の王にリクルートしていることを考えると、狂い火の王が複数存在してもおかしくないです。
シャブリリ
…王となる褪せ人よ、険しき道をお行きなさい
哀れな小娘をくべるのではなく、自らの体を焼きなさい
もし貴方に、その覚悟があるのなら
険しくも、正しい王の道を行かんとするなら
シャブリリの言葉に耳を傾けなさい
王となる褪せ人よ
黄金樹の王都の下、遥か地の底に向かいなさい
そして、三本指と、その狂い火に見えるのです
もしかすると、円卓の騎士ヴァイクも狂い火の王だったのかもしれません。
指痕装備
ヴァイクは、かつて
エルデの王に最も近づいた褪せ人の一人であったが
突然に王都の奥深くに潜り、狂い火に焼け爛れた
それは、己の巫女のためだったろうか
あるいは何者かが、唆しを囁いたのだろうか
角人と対立
ミドラーは角人と対立していたと考えられます。
というのも、ミドラーに突き刺さっている剣は角人の所有物であることが以下のテキストに記載されています。
劫罰の大剣
館の主ミドラーを貫いていた黄金の大剣
角人たちが、最高の劫罰に用いたもの
犠牲者を内から貫く幾本もの逆棘は
ゆるりと巻き取られている
(「劫罰」とは「地獄の苦しみを味わわせる罰」です)
気になるのは、角人がなぜミドラーをそこまで憎んでいるのかという点です。
その答えは「迸る狂い火」のテキストに記載されています。
迸る狂い火
狂い火は、霊すらを焼き溶かし
永遠であるはずのそれを、消し去るという
角人が狂い火を忌避する所以である
(詳細は「祖霊の王」や「死儀礼の鳥」、「ミミズ顔」の解説記事で説明していますが、)簡単に言うと、角人の死生観では、肉体は微生物によって分解され、魂は祖霊の王や死儀礼の鳥を介して循環するという仕組みになっていると考えられます。
要するに、角人の死生観では魂は永遠です。
しかし、狂い火は「永遠であるはずのそれを、消し去る」とのことです。
だからこそ、角人は狂い火を忌避し、ミドラーに劫罰の大剣を突き刺したのだと推察されます。
ナナヤとは
ミドラーに関連するのがナナヤです。
ナナヤはミドラーの妻であることが以下のテキストからわかります。
狂った職人の製法書
館の主ミドラーと、その妻ナナヤに仕え
狂い火に瞳を焼かれた職人の製法書
このナナヤですが、ミドラーの館ですでに死んでいると考えられます。
根拠としては、ミドラーの館のある遺体が以下のアイテムを持っているためです。
ナナヤの灯
卑小な背骨の先に
消えかけの狂い火を灯した松明
古い時代、遠い場所で生まれた
狂い火の王のなりそこない、そのなれの果ては
ナナヤにそっと抱かれていた
さらに、この遺体の着ている服が、館の絵画に描かれたナナヤと思われる人物と一致しています。
したがって、ナナヤはミドラーの館ですでに死んでいると推察されます。
ナナヤはシャブリリ説
(以下の考察は証拠がないので参考程度にお願いします。)
ナナヤはシャブリリに体を乗っ取られていた可能性も考えられます。
シャブリリは、最初に狂い火を宿した人物であることが以下のテキストに記載されています。
シャブリリの叫び
シャブリリは、狂い火の病の起源とされ
歴史上、最も憎悪された男である
したがって、時系列的に考えると、シャブリリの方がナナヤよりも前から生きていると考えられます。
普通に考えると、狂い火の王といわれるミドラーをシャブリリは知っているはずであり、何かしらのコンタクトをとっているはずです。
ここで、そのコンタクトの方法が、ナナヤの肉体を乗っ取ることだった可能性もあります。
実際、シャブリリは肉体を乗り換えることができることが以下のセリフからわかります。
ユラ(シャブリリ)
王となる褪せ人よ
…おや、妙な顔をなさいますね
もしや、この体の元の主を、ご存じでしたか?
だとしたら、とても残念なことです。彼はもう死にました
そして私、シャブリリに、この体を託したのです
今後はよろしくお願いしますよ
シャブリリがナナヤの肉体を乗っとてミドラーを唆したと考えると、ナナヤがミドラーに理不尽要求をしたことに納得できます。
ミドラー
…もう
もう、いいだろう…
…許しておくれ、ナナヤ
狂い火の王の追憶
黄金の逆棘のもたらす、永遠の苦痛の中で
ミドラーは、ナナヤの言葉に縋っていた
耐えてください
それは、呪いの言葉であった
では、なぜナナヤ(シャブリリ)は剣の突き刺さったミドラーに「耐えてください」と言ったのでしょうか?
以下のテキストから、もしかしたら絶望の力が狂い火を呼び寄せるためだったのかもしれません。
放浪商人の装備
かつて、大商隊として栄えた商人たちは
異教の疑いにより、一族郎党捕らえられ
地下深くに生き埋めとなった
そして彼らは、絶望の呪詛を唱え
狂い火を呼んだ
ミドラーを絶望(狂い火)の依り代とするために、ナナヤ(シャブリリ)はミドラーに大剣を突き刺した状態で「耐えてください」と言ったのかもしれません。
おわりに
の巫女、エーゴンなどについての解説&考察を終了いたします。
エルデンリングはストーリーの説明が極端に少ないので、なかなか全貌を把握しにくいですよね。
そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
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