エルデンリングDLCの中でも印象的なボスの一体が「黄金カバ」です。
しかし、黄金カバに関するテキストはDLCにほとんど登場していません。
そこで、この記事では黄金カバの正体を考察していきたいと思います。
坩堝の諸相・針
先述の通り、「黄金カバ」というワードはエルデンリングDLCにほとんど登場していません。
おそらく、黄金カバを倒した際に得られる「坩堝の諸相・針」だけかもしれません。
坩堝の諸相・針
黄金カバに発現した坩堝の諸相
大量の鋭い針のような毛を背中に生じ
地面を転がりながら、周囲を薙ぎ払う
タメ使用で強化される
古い時代、影に隠される前のこの地には
坩堝の生命が確かに息衝いていた
古遺跡で、その痕跡を見出せるという
そこで、この「坩堝の諸相・針」のテキストから考察を広げていきたいと思います。
坩堝の諸相
先ほどのテキストでキーワードとなっているのが「坩堝の諸相」です。
「坩堝の諸相」は他には以下のような祈祷が存在しています。
坩堝の諸相・花
古遺跡で見出された坩堝の諸相
ミランダフラワーを胸に生じ、光の降雨を呼ぶ
タメ使用で強化される
古い時代、影に隠される前のこの地には
坩堝の生命が確かに息衝いていた
坩堝の諸相・角
古い黄金樹の祈祷のひとつ
大角を肩に生じ、低い姿勢から突き上げる
タメ使用で突進する
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた
坩堝の諸相・喉袋
古い黄金樹の祈祷のひとつ
大きな喉袋を生じ、歩きながら火のブレスを吐く
タメ使用で、吐いている時間が長くなる
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた
坩堝の諸相・尾
古い黄金樹の祈祷のひとつ
しなやかな尾を尻に生じ、前方を薙ぎ払う
タメ使用で強化される
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた
中でも、DLCで新たに追加された「全ての坩堝のタリスマン」が最も「坩堝の諸相」に関連しているかもしれません。
全ての坩堝のタリスマン
坩堝の諸相、その全てが混ざった巨大な塊
致命の一撃とヘッドショットのダメージを軽減し
ローリング、バックステップの回避を強化するが
常に、被ダメージも大きくなる
かつて、巨人の身体に生じたものとされ
塔の神話では、坩堝の母とも呼ばれている
なんと、今回のDLCにて、全ての坩堝は巨人から生まれたという衝撃の事実が明らかになりました。
確かに、種の保管庫を攻略する際に角の生えた巨人の背中に乗った記憶があり、この演出が巨人から坩堝が生まれた事実に対応していると思われます。
ちなみに、坩堝と巨人が関連しているとすると、火の巨人がなぜ右足を自切したのか説明できます。
火の巨人の肉体には坩堝(≒混じり角)が宿っていたため、自らの足を依り代(≒供物)とすることで外なる神を降ろすことができたと解釈できます。
角の戦士の遺灰
神降ろしにより、人ならぬ膂力を得
大曲剣を振るい、それに角を降ろす
塔では、戦士も、その武器も、依り代なのだ
呪剣士の仮面
うねる混じり角を冠とした仮面
それを被る者に神を降ろす
秘儀の巻物
白い樹皮の巻物
影に隠された塔にあるという
神の門の秘儀が記されている
だが、読み解けるのは、ごく一部だ
神の帰還は王により導かれ
王の魂には、依り代が求められる
巨人とは
エルデンリング本編でも、巨人についてはそれほど多くは語られていませんでした。
ただ、マリカとゴッドフレイによって滅ぼされたということが明らかになっています。
第一マリカ教会の言霊
戦士たちよ。我が王、ゴッドフレイよ
導きに従い、よくここまで戦ってくれた
あの頂きに、巨人たちを打ち滅ぼし、火を封じよう
そして、はじめようじゃないか。輝ける生命の時代を
エルデンリングを掲げ、我ら黄金樹の時代を!
安息教会の言霊
巨人戦争
英雄たちの戦い、トロルの裏切り
火の敗れ、黄金樹の時代のはじまり
本編にて、マリカがなぜ巨人を滅ぼしたのかは謎でしたが、巨人が坩堝の祖先であると考えると納得できます。
つまり、マリカは巫女を惨殺する角人に復讐心があり、その角人の信仰の対象が角であり巨人であったと推察されます。
だからこそ、マリカは角人側の巨人を打ち滅ぼすことにしたのだと推察されます。
黄金カバの正体
話を戻して、黄金カバの正体について考えてみたいと思います。
ここまでの考察から、黄金カバには坩堝が発現していることがわかります。
そして、その坩堝は黄金樹以前の世界では一般的であったが、黄金樹の時代は穢れとして扱われていたことがわかっています。
翼の混種の遺灰
翼の諸相を持ち、飛びながら弓を射る霊体
混種は、坩堝に触れた罰の存在であるとされ
生まれながらの奴隷、穢れ者である
王家の忌み水子
王家の忌み赤子は、角を切られることはない
その替り、誰にも知られず、地下に捨てられ
永遠に幽閉される
そしてひっそりと、供養の像が作られる
本来坩堝が発現すると黄金樹と対立する存在になるはずですが、メスメルの影の城に配置されていることから分かるように、黄金カバは黄金樹側の存在です。
実際、黄金カバ戦では角人を助っ人として呼べることからも、黄金カバは黄金樹側で角人らと対立していることがわかります。
なぜ、黄金カバが黄金樹側なのかはよくわかっていませんが、仮説として、「影樹の破片」を取り込んだからなのではないかと個人的には予測しています。
「影樹の破片」は黄金の民からは信仰の対象となるため、影樹の破片を取り込んだ黄金カバも信仰の対象になったのではないかと予想しました。
影樹の破片
黄金の輝きを含んだ、影樹の破片
影の地の、マリカの教会などで手に入る
祝福で、これを消費することで
「影樹の加護」を上げることができる
その加護は、それを受けた者の
攻撃力とカット率を高めるが
影の地の外では効果を発揮しない
それは、影樹が内から壊れるとき
影の地の全土に飛び散るのだといい
黄金樹の民は、それを集めて祈っている
実際、黄金カバを倒すと「影樹の破片」を2個もドロップします。
また、DLCではモブのカバも登場し、このモブのカバも「影樹の破片」をドロップします。
したがって、黄金カバが黄金側になったのは「影樹の破片」を取り込んだためであると予想しました。
ちなみに、黄金カバはモブのカバよりも相当デカいです。
以下のテキストをから、黄金カバがデカくなった理由は、角の生えた獣を捕食し続けているからかもしれません。
角混じりの排泄物
大型の肉食獣の排泄物
角の残骸の混ざった大便
アイテム製作に用いる素材のひとつ
獣の森などに落ちている
最も危険な、角を持つ肉食獣は
同様に角の生えた個体ばかりを
好んで襲い、食べるという
(ちなみにリアル世界のカバは草食です。)
おわりに
以上で黄金カバの正体に関する考察を終了いたします。
そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
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