エルデンリングのNPCで「死を狩る者、D」という人物がいます。
「死を狩る者とは?」
「Dってなんだ?」
といった疑問をお持ちですよね。
そこでこの記事では、「死を狩る者、D」の正体について考察していきます。
死を狩る者とは
死を狩る者とは、死に生きる者を狩る存在のことです。
死に生きる者とは、不完全に死んでしまった人のことを指しています。
死に生きる者として一番有名な人物が、陰謀の夜に殺害されたゴッドウィンですが、彼の死は魂だけの不完全な死でした。
では、なぜDは死に生きる者を狩ろうとしているのでしょうか。
それは、黄金律において死に生きる者は存在してはいけないからです。
そもそも黄金律とは「運命の死」を取り除くことで始まったとされています。
死王子の修復ルーン
それは、2つの欠環が合わさった聖痕であり
死に生きる理を、律の一部とするものである
黄金律は、運命の死を取り除くことで始まった
ならば新しい律は、死の回帰となるであろう
言い換えると、黄金律において運命の死とそれに伴う死に生きる者は穢れであると考えられます。
ちなみに、黄金律の記事で詳しく解説していますが、黄金律における運命の死とは肉体が消滅することを指しており、死に生きる者とは魂と意志が元の肉体と分離してしまった者のことを指しています。
したがって、黄金律側のDは運命の死という穢れをこの世から排除するために死に生きる者を狩っていると解釈できます。
実際、死に生きる者が黄金律から外れていることがDの発言からも示唆されています。
D
…すまんな。今、君を弔うことはできん
だが、死に生きることはなかったのだ
いつか魂は、大樹に還るだろう
黄金よ、この者の魂を律したまえ
死の根を回収
Dの具体的な活動は「死の根」を回収することです。
D
俺はD。死に生きる者を狩り、死の根を摘んでいる
また、「死の根」とは「死に生きる者たちを生み出す源」であることが以下のテキストからわかります。
死の根
死に生きる者たちを、生み出す源
東の果てにある獣の神殿では
東の司祭が、これを集め喰らっている
陰謀の夜、盗まれた死のルーンは
デミゴッド最初の死となった後
地下の大樹根を通じて、狭間の各地に現れ
死の根として芽吹いたのだ
ちなみにこの死の根の源が先程紹介したゴッドウィンです。
地下に埋められたゴッドウィンの遺体を養分にして、世界各地に死の根が芽吹いたと解釈されます。
そしてDは回収した死の根を獣の司祭に渡しています。
D
貴公、獣の力に興味はあるか
死に生きる者を狩り、死の根を摘むつもりがあるなら
獣の司祭、グラングを紹介してやろう
…俺は、別にやることができた
グラングも、替りを欲しがるだろう
どうだ?
獣の司祭(=グラング)の正体は、死のルーンの元々の所持者であるマリケスだと考えられています。
マリケスは陰謀の夜に死のルーンを盗まれてしまったことを悔やんでおり、現在もグラングの姿で死のルーン(の力が宿った死の根)の回収を行なっているのだと考えられます。
Dとは
さて、気になるのが「D」という名前ですよね。
アルファベット一文字、、、、、
この「D」の由来ですが、実はDを指す人物は二人いて、その二人のイニシャルが「D」であるためだと考えられます。
ちなみに、この二人は兄弟です。
兄の名前はダリアンで、弟の名前はデヴィンです。
ダリアン
…まさか、こんな…
すまぬ、デヴィン…、デ、ヴィ…
デヴィン
…ああ、こんな…
許して、ダリアン…、ダ、リ…
以上より、二人の人物をまとめて指すために「D」というイニシャルで表記したのではないかと考えられます。
1つの魂と2つの身体を持った存在
さらに、ダリアンとデヴィンは1つの魂と2つの身体を持った存在であることが「双児装備」や「分かたれぬ双児の剣」のテキストに記載されています。
双児装備
黄金と白銀、絡み合う双児を象った兜
分かたれぬ双児、Dは二人いる
二つの身体、二つの意志、そしてひとつの魂
共に起きることはなく、言葉を交わすこともない
…この鎧は望んでいるだろうか
もう一人の、Dの元にあることを
分かたれぬ双児の剣
黄金と白銀を、絡みあい結合させた剣
死に生きる者たちを狩る聖剣
聖属性の攻撃力を持つ
分かたれぬ双児は、黄金律に仕えた
それだけが、彼らを呪いと呼ばなかったから
「それだけが、彼らを呪いと呼ばなかったから」というテキストにあるように、2つの身体に1つの魂が宿った存在は、本来何かしらの呪いに由来するのだと考えられます。
今後新しい情報が入り次第、追記していきます。
肉体と魂、意志の関係についてはこちらの記事で解説しています。
フィアとの関係
ゲーム中でDと最も関わりが深いNPCが「死衾の乙女、フィア」です。
フィア
貴方に、お願いしたいのです
私の子を、ルーンを掲げ、王になってはもらえませんか
死に生きる者たち、そのあり様を許す
我らの、エルデの王に
上のテキストにあるように、フィアの目的は死に生きる者の存在を許す世界を作ることであったため、死に生きる者を駆逐しているDとは思想が真逆です。
つまり、フィアとDは真っ向から対立しています。
フィアとDの殺し合い
この記事では、フィアとDの争いの顛末を解説していきます。
まず最初に、フィアは「蝕まれた短剣」をDに返すようにと主人公に頼んできます。
この「蝕まれた短剣」は、Dがゴッドウィンの遺体から「死の呪痕」を取り出す際に使われたものです。
フィアは「死の呪痕」を喉から手が出るほど欲しているため、「蝕まれた短剣」をDに返すことで、「お前が持っている死の呪痕をこっちに渡せ」と暗示していたのだと考えられます。
フィア
…ねえ、貴方
ひとつ、お願いをしてもよいでしょうか
この短剣の持ち主を探し、お返しして欲しいのです
ある方が、私に贈ってくださったのですが
とても貴重で…、それに、思いのこもった品のようですから
できれば、元の持ち主にお返ししたいのです
背景を知っている人からすると、フィアの「思いのこもった品」という表現は怖いですね、、、、
さて、フィアがなぜ「死の呪痕」を欲していたのかというと、フィアは死に生きるものが存在できる世界を実現するために、「死王子の修復ルーン」を必要としていたためです。
そして「死王子の修復ルーン」を作るためには、ラニとゴッドウィンの体に刻まれた「死の呪痕」を足し合わせる必要があるため、フィアは「死の呪痕」を欲していたというわけです。
死の呪痕
月の女王ラニの、棄てた肉体に刻まれた呪痕
百足傷の欠環とも呼ばれる
呪痕は、デミゴッド最初の死に刻まれ
円環を為すはずである
だが、デミゴッド最初の死者は二人あり
呪痕は2つの欠環となった
ラニは、肉代だけの最初の死者であり
故に死王子は、魂だけの最初の死者なのだ
さて、話を戻して、主人公がDに「蝕まれた短剣」を返すと、Dは以下のように話します。
D
…ほう、貴公…
その短剣、どこで手に入れた?
…
…まあ、よい
そいつの持ち主なら、よく知っている
俺の方から、返しておくとしよう
…貴公には、手間をかけさせたな…
「俺の方から、返しておくとしよう」というセリフから、Dとフィアが直接対決することが示唆されています。
結果、D(兄)はフィアによって殺害されてしまいます。
そして、見事にDから「死の呪痕」を回収したフィアは以下のセリフと共に円卓から消えます。
フィア
…やっと、取り戻せました
貴い方が、奪われた聖痕を
…貴方とも、お別れです
最後に、円卓の皆にお伝えください
我はフィア、死衾の乙女
円卓よ、貴い方、ゴッドウィンの死を侵すことなかれ
しかし、フィアは兄を殺されて怒り狂ったD(弟)の手によって殺されてしまいます。
D(弟)
死王子よ、とくと見よ!
黄金律の怒りを!黄金律の正義を!
貴様の魔女はこの様だ!正しく死んだ肉塊だ!
とくと見よ!死王子よ!
この穢れた売女は、肉塊は、もう二度と子を宿さぬ!
貴様の母は、死んだのだ!
ウワーッハッハッハッ!
それが報いだ、Dの怒りだ!魔女め!死王子め!
以上がDとフィアの争いの顛末でした。
憎しみが憎しみを生むという悲しい結末ですね、、、
おわりに
以上でDに関する考察を終了いたします。
エルデンリングはストーリーの解説が極端に少ないので全貌が把握しにくいですよね。
そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
そして、「フロム以外の死にゲーも挑戦してみたいよ!!」って方は、以下のゲームがおすすめです。
また、ツイッターもやっていますのでフォローしていただけると嬉しいです。
出所:ELDEN RING © 2022 From Software Inc. All Rights Reserved.