ELDEN RINGでたまによく聞くワードが「忌み子」です。
なんとなく、体から角がたくさん生えているイメージですが、一体どのような存在なのでしょうか。
そこでこの記事では、忌み子とは何かについて考察していきます。
モーゴットとモーグとの関係
忌み子として代表的な存在がモーゴットとモーグです。
モーゴットが忌み子であることは「忌み王の追憶」からわかり、モーゴットとモーグが双子であることが「モーグの大ルーン」からわかります。
忌み王の追憶
祝福なき忌み子として生れ落ちてなお
モーゴットは、黄金樹の守人であろうとした
愛されたから、愛したのではない
彼はただ愛したのだ
モーグの大ルーン
モーゴットとモーグは双子であり、
モーグは、モーゴットの双子の兄弟であり
その大ルーンもまた、似通っている
しかしモーグは、それを呪われた血で染めた
地の底で、生まれついた穢れを愛したのだ
したがって、モーゴットとモーグは忌み子であったことがわかります。
忌み子の末路については、「王家の忌み水子」のテキストで以下のように書かれています。
王家の忌み水子
王家の忌み赤子は、角を切られることはない
その替り、誰にも知られず、地下に捨てられ
永遠に幽閉される
そしてひっそりと、供養の像が作られる
つまり、忌み子は生まれた瞬間に死んだことにされて、誰にも知られることなく永遠に地下に幽閉されると考えられます。
実際、モーゴット(=マルギット)とモーグが地下に幽閉されていたことは、「マルギットの拘束具」や「モーグの拘束具」のテキストで示唆されています。
マルギットの拘束具
黄金の魔力を帯びた呪物
忌み子と呼ばれる呪われた者たち
そのただ一人を、特に厳重に拘束するもの
僅かだが、その拘束の魔力は残っており
かつての幽囚、マルギットを
一時的に地に縛るだろう
モーグの拘束具
黄金の魔力を帯びた呪物
忌み子と呼ばれる呪われた者たち
そのただ一人を、特に厳重に拘束するもの
僅かだが、その拘束の魔力は残っており
かつての幽囚、モーグを
一時的に地に縛るだろう
忌み子というだけで酷いことをしていますね、、、、
ちなみに、王家ではない一般的な忌み子の扱いはさらに酷いです。
一般的な忌み子の扱いについては「忌み水子」のテキストに記載されています。
忌み水子
呪われて生まれた赤子の像
FPを消費して、追いすがる呪霊を放つ
忌み赤子は、その醜い角をすべて切られ
大抵はそのまま死んでしまう
これは、その供養の像である
どうか、私を恨み、呪わないでください
上のテキストでは、「醜い角をすべて切られ、大抵はそのまま死んでしまう」と記載されていますが、仮に生き残った場合は「忌み潰し」によって殺されてしまうと考えられます。
忌み潰しの大鉈
忌み子から切り落とした曲り角を
その刃にびっしりと並べた、異形の大鉈
忌み潰したちが振るう虐殺の得物
醜い角には、出血の効果があり
阿鼻叫喚を彩るだろう
忌み潰しのロロ
忌み潰しの祖として知られる、ロロの霊体
かつて、高名な調香師であったロロは
忌み潰しの、悪夢のような任に尽くすため
香薬を飲み、自らの心を壊したという
「忌み殺し」ではなく「忌み潰し」と表現されている点にも、その残虐性がうかがえますね、、、
忌み子とは
忌み子の正体は、一つの肉体に複数の魂が宿った存在であると考えられます。
詳しく解説していきます。
まず、忌み子に特徴的なのが「角」です。
ELDEN RINGの世界観において、角は魂の依り代であると考えられます。
角が魂の依り代となっている代表的な例が「祖霊の王」です。
祖霊の王は魂を角で吸収することで、黄金律の外にある生命の有り様を実現していました。
祖霊の角
祖霊の王の角を切り取ったもの
敵を倒したとき、FPを回復する
倒れた王の角を苗床に
幾つもの若芽が開き、光を放っている
それは、死から芽吹いた命であり
死から力を得る
祖霊の王の追憶
祖霊とは、黄金樹の外にある神秘である
死から芽吹く命、生から芽吹く命
そうした、生命のあり様である
角が魂の依り代であると考えると、角が複数生えている忌み子は、複数の魂を持っている存在であると考えられます。
この解釈は、「死衾」の解釈とも合致しています。
死衾とは、対象者の魂(と意志)を回収する行為であると考えられます。
つまり、複数の魂を持った存在である忌み子に対して、死衾によって魂の数を減らすことで、その治療が可能になると考えられます。
実際、死衾によって忌み子を治療できることは「調香師、トリシャ」のテキストで示唆されています。
調香師、トリシャ
トリシャは、かつて癒し手と呼ばれ
混種や忌み子、あらゆる穢れの治療を志した
そして、それが破れた後、彼らの死の付き添いとなった
その最後が、せめて苦痛なき安楽であるように
それは、死衾のはじまりにも似ている
トリシャ自身は穢れを治療できなかったと思われますが、トリシャの試みが元になって魂を回収する「死衾」が始まったのだと考えられます。
以上の考察から、忌み子の正体は一つの肉体に複数の魂が共存した存在であると考えられます。
混種、坩堝との関係
忌み子と混種は坩堝から生まれた存在であると考えられます。
坩堝とはあらゆるものが一つであった状態のことを指しており、坩堝が分たれたことで生命が誕生したと考えられます。
三本指
すべては、大きなひとつから、分かたれた
分かたれ、生まれ、心を持った
けれどそれは、大いなる意志の過ちだった
苦難、絶望、そして呪い。あらゆる罪と苦しみ
それらはみな、過ちにより生じた
だから、戻さなくてはならない
混沌の黄色い火で、何もかもを焼き溶かし
すべてを、大きなひとつに・・・
そして、忌み子や混種の角は坩堝の名残であることが、以下のテキストからわかります。
角の芽
稀に見つかる、ごく幼い角
アイテム製作に用いる素材のひとつ
草食の獣を狩ると、手に入ることがある
本来、生えるはずのない獣に芽生える角
それは坩堝の名残であるという
古牙
稀に見つかる獣の牙
アイテム製作に用いる素材のひとつ
肉食の獣を狩ると、手に入ることがある
ひとつの根から、複数生じようと重なった牙
それは坩堝の名残であるという
翼の混種の遺灰
翼の諸相を持ち、飛びながら弓を射る霊体
混種は、坩堝に触れた罰の存在であるとされ
生まれながらの奴隷、穢れ者である
以上の状況から、忌み子と混種は坩堝から生まれた存在であると考えられます。
また、三本指は二本指と対立する存在になります。
したがって、三本指が理想とする坩堝から生まれた忌み子や混種は、二本指からしたら面白くない存在であると考えられます。
また、黄金律においては、魂と意志は本来黄金樹に還る(=還樹する)べきものであるため、混種や忌み子のように複数の魂を身に宿すことは、黄金律を穢す行為であると考えられます。
だからこそ、黄金律では忌み子や混種を穢れとして扱っていたのだと考えられます。
おわりに
以上で忌み子に関する考察を終了いたします。
また、エルデンリングはストーリーの解説が極端に少ないので全貌が把握しにくいですよね。
そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
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