エルデンリングのヒロインと称されているのが「魔女ラニ」です。
しかし、噂では陰謀の夜を企ててゴッドウィンを殺した犯人なんだとか、、、、
そこで今回は魔女ラニの正体について考察していきます。
またラニが関連している「星の世紀エンド」についても解説します。
なおストーリーに関する重大なネタバレを含みますのでご注意ください。
ラニとは
まず、ラニに関する基本情報をまとめます。
ラダゴンとレナラの子供
ラニはラダゴンとレナラの子供です。
上のリンク記事を読んでもらえばわかりますが、ラダゴンはマリカと同一人物であるため、ラダゴンは神です。
したがって、神ラダゴンの子供であるラニはデミゴッドになります。
一方、ラニの母親であるレナラはレアルカリアに幽閉されているカーリア王家の女王です。
そして、王ゴッドフレイが追放された時に、ラダゴンがレナラを捨てて自国の王になったという事件があったため、レナラとラダゴンはある種の対立関係にあると考えられます。
ミリエル
…しかし、最初のエルデの王、ゴッドフレイが狭間を追放されたとき
彼はレナラ様を捨て、黄金樹の王都に戻り、女王マリカの王配、二番目の夫となり
…二人目の、エルデの王となったのです
そして、誰も知ってはいないのですよ
ラダゴン様が、なぜレナラ様を捨てたのか
いえそもそも、一介の英雄にすぎなかった彼が、なぜエルデの王として選ばれたのか
ミリエル
…レナラ様、でございますか?
レナラ様は、カーリア王家の女王。そしてレアルカリアの学院の統治者
美しくも偉大なる、満月の魔術師です
しかし、夫たるラダゴン様に捨てられた後、心を失くしてしまわれ
学院が王家に反旗を翻したとき、その大書庫の虜囚となったのです
レナラはラダゴンに捨てられたショックで、廃人となってしまい、「生まれ直しの術」という許されぬ術に取り憑かれるようになってしまいます。
そして、ラニは身勝手な理由で母親であるレナラを捨てて廃人にしたラダゴンを恨んでいると考えられます。
ラニが母親好きだったことは、レナラと主人公が戦っていた時のセリフからも分かります。
ラニ
魔女ラニの名において告げる
我が母の泥濘の眠りを侵すことなかれ
二本指と対立
ラニは黄金律や二本指と対立する関係にあります。
ラニ
二本指に伝えるがいい
魔女ラニが、お前に刻みに行くと
ラニ
…そして私は、二本指を拒んだ
死のルーンを盗み、神人たる自らの体を殺し、棄ててでも
私は、あんなものに操られたくなかったのだ
…それ以来、私と二本指は、お互いを呪っている
ラニと二本指が対立している原因は、ラニの掲げる律(=夜の律)が黄金律ではないためです。
ラニ
もう少し、話しておこうと思ってな
私の律について
私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ
律の違いが原因で、ラニは二本指に選ばれた自分自身を殺し、それ以来ラニと二本指はお互いを呪いあっているというわけです。
ちなみに、ラダゴンがレナラを廃人にしたことも、ラニと二本指の対立の原因の一つにあるのかもしれないと筆者は思っています。
魂が人形に定着
ゲーム中で、ラニとは「ラニの魔術塔」で出会うことができるのですが、なんとラニは人形なのです。
なぜラニが人形なのかというと、ラニは肉体は死んでいて魂だけが生きている存在であるからです。
さらにいうと、ラニ自身が自らの肉体を殺したのです。
ではなぜラニ自身が自らの肉体を殺したのでしょうか?
その理由はラニ自身が以下のように話しています。
ラニ
私はかつて神人であった
デミゴッドの中でミケラとマレニア、そして私だけが
それぞれの二本指に見出され、女王マリカを継ぐ、次代の神の候補になったのだ
…そして私は二本指を拒んだ
死のルーンを盗んで、神人たる自らの身体を殺し、棄ててでも
つまりラニは二本指の支配から逃れるために自らの肉体を殺したと言うことになります。
この二本指の支配とは、二本指の洗脳能力のことです。
二本指が洗脳能力を持っていたことは「ノクスの鏡兜」のテキストで示唆されています。
ノクスの鏡兜
結晶鏡で作られた兜
軍師イジーが、肌身離さず被っていた
それは、大逆に従う者の装束であり
大いなる意志と、その使いたる指の
あらゆる干渉を跳ね除けるという
イジーは恐怖していたのだ
自らの裏切りを
上のテキストから、二本指が他人の思考に干渉(=洗脳)できることがわかりますね。
ちなみに、ラニにはブライブとイジー(上テキストで登場)という部下がいるのですが、彼らも二本指に洗脳されかけていました。
イジー
…ブライヴと話したのですか
…いいでしょう。貴公には、お伝えしておきます
ブライヴは、二本指がラニ様に与えた従者。決して裏切ることない影
だが、ラニ様が神人として、二本指の傀儡たるを拒んだとき
…影は狂い、ラニ様にとって恐ろしい呪いとなるのです
…それは運命。ブライヴの意志など、何の意味も持たないでしょう
苦しいことですが、封じておくしかないのです。ラニ様のために
イジーはノクスの鏡兜、ブライヴは持ち前の忠誠心で、洗脳を食い止めていたのではないかと推察されます。
二本指を殺害
ゲーム中では、ラニが二本指をぶち○した現場に遭遇します。
下の写真のように、ラニは血だらけの状態で二本指の死体の上に座っています。
ちなみに、この二本指殺しには、主人公がラニに頼まれて探してきた「永遠の都ノクローンの秘宝(=指殺しの刃)」が使用されたのだと思われます。
「指殺しの刃」のテキストには以下のように記載されています。
指殺しの刃
永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から産まれたとされる刃
永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物
運命なき者には振るうことはできず
大いなる意志と、その使いたちを
傷つけることができるという
「大いなる意志と、その使いたちを傷つけることができる」と書いてありますね。
したがって、二本指を殺せる「指殺しの刃」を主人公にとってきてもらって、それを使って自ら二本指を殺したのだと考えられます。
ラニの二本指への恨みは相当深そうですね、、、、
陰謀の夜の黒幕
ラニは陰謀の夜の黒幕です。
それはラニが自ら以下のように語っていることからも確実です。
ラニ
死のルーンの一部を盗み、儀式により、それを神殺しの黒き刃となした
全て私がやったことだ
清々しいくらいの自白ですね、、、、
死のルーンとは、マリカの眷獣のマリケスが持っていたもので、不死の神すらも殺すことのできる力です。
ラニはこの死のルーンをマリケスから奪って、ラニ自身を殺しました。
陰謀の夜では、ラニは魂を殺す力を付与した武器を黒き刃の集団に渡したことで、ゴッドウィンの魂のみを殺したと考えられます。
魂を殺された結果、ゴッドウィンは魂は死んで肉体は生きている「死に生きる」状態になってしまいます。
このことは、「死の呪痕」というアイテムのフレーバーテキストに記載されています。
死の呪痕
月の王女ラニの、棄てた肉体に刻まれた呪痕
百足傷の欠環とも呼ばれる
呪痕は、デミゴッド最初の死に刻まれ
円環を成すはずである
だが、デミゴッド最初の死者は二人あり
呪痕は2つの欠環となった
ラニは肉体だけの最初の死者であり
ゆえに死王子は、魂だけの最初の死者なのだ
陰謀の夜の結果として、ラニが肉体だけの死者、ゴッドウィンが魂だけの死者になってしまったことがわかりますね。
星の世紀エンド
続いて星の世紀エンドについて考えてみましょう。
この記事では星の世紀エンドの簡単な解釈について解説していきます。
星の世紀エンドを解釈する上で重要なのが「夜の律」です。
夜の律についてラニは以下のように話しています。
ラニ
私の律は、黄金ではない。星と月、冷たい夜の律だ
…私はそれを、この地から遠ざけたいのだ
生命と魂が、律と共にあるとしても、それは遥かに遠くあればよい
確かに見ることも、感じることも、信じることも、触れることも
…すべて、できない方がいい
だから私は、律と共に、この地を棄てる
この夜の律ですが雑に言うと、月と星によって魂が導かれる律です。
つまり、夜の律とは黄金樹の役割を月と星が担う律とも言えます。
そしてラニは夜の律を「この地から遠ざけたい」と言っています。
これは、夜の律における月を遠くに持っていくことを表していると解釈されます。
ELDEN RINGの世界では、月が星を導くという関係があります。
したがって月が遠くに持っていかれると、星(=魂)が再び狭間の地に戻ってくるまで、ものすごい時間がかかりるようになると考えられます。
この考えのもと、ラニの最後のセリフを解釈してみます。
ラニ
…すべて、終わったのだな
私は誓おう
すべての生命と、すべての魂に
これよりは星の世紀
月の理、千年の旅
すべてよ、冷たい夜、はるか遠くに思うがよい
恐れを、迷いを、孤独を
そして暗きに行く路を
さあ、行こうか
…永遠なる、私の王よ
「これよりは星の世紀」
→星が夜空を支配する時代
「月の理、千年の旅」
→魂が狭間の地に戻るには千年かかる
「すべてよ、冷たい夜、はるか遠くに思うがよい」
→魂が戻るのは遠い未来である
「恐れを、迷いを、孤独を、そして暗きに行く路を、さあ、行こうか」
→月を遠くに持っていく恐ろしく孤独な道を進もう
星の世紀エンドでは、ラニが主人公と手をとりながら月に行くかのようなムービーが流れます。
これは、ラニと主人公が月と共に、狭間の地を棄てること意味しているのだと解釈できます。
同時にこれは、主人公とラニが一生添い遂げること(=結婚)を示唆しています。
実際、先程の「…永遠なる、私の王よ」というセリフは、英語では「My dear consort, eternal.」となっています。
この「consort」という単語は「配偶者」意味することから、主人公とラニが結婚することがわかります。
この結婚については、ラニの遺体に出会った時に「暗月の指輪」というアイテムをラニの指につけるシーンで示唆されています。
暗月の指輪
暗い満月を象った大粒の指輪
月の王女ラニが、その伴侶に贈るはずだった冷たい契りの指輪
ラニが人であれば、伴侶とは即ち王である
そして指輪には、忠告が刻まれている
何者も、これを持ち出すことなかれ
夜の彼方、その孤独は、私だけのものでよい
この「ラニが人であれば、伴侶とは即ち王である」という文章から、星の世紀エンドではラニと主人公が結婚して、ラニが女王で主人公が王の世界が作られるのだと解釈できます。
また「夜の彼方、その孤独は、私だけのものでよい」という表現から、元々ラニは一人で月を遠くに持っていこうとしていたと考えられます。
格好いいですね、、、
おわりに
以上でラニの正体に関する考察を終了します。
他の記事ではエルデンリングのボスランキングなども作っているので、ぜひご一読ください。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
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