死衾の乙女フィアの正体を考察 [エルデンリング]

死衾の乙女、フィア エルデンリング

ELDEN RINGのストーリーの重要人物として「死衾の乙女、フィア」という人物が出てきます。

なんでも、死者を生き返らせる能力を持っているのだとか、、、、

そこでこの記事では「死衾の乙女、フィア」の正体について徹底考察していきます。

死者を生き返らせる能力

フィアの一番の特徴は、死者を生き返らせる能力を持っている点です。

このことについてはフィア自身が以下のように語っています。

フィア
・・・故郷では、私は死衾の乙女と呼ばれていました
数多英雄の温もり、生きる力をこの身に宿した後
貴い方の遺体と同衾し、再びの偉大な生を与える
私は、そのための存在だったのです
・・・けれど私は、貴い方が再びの生を得る前に
祝福により目覚め・・・、故郷を追われました

上の文章の中にも出てくる「死衾」とは、「死者と共に寝る」ことを意味します。

「死衾」という言葉は元々存在しないのですが、「衾」が「寝る時に体を覆う布」という意味を含むため、「死衾」とは「死者と共に寝る」という意味になります。

また、「死衾の乙女」は英語版で「Deathbed Companion」と翻訳されています。

「Deathbed Companion 」は、直訳すると「死の床の付き添い人」となることから、やはり「死衾」とは「死者と共に寝る」を意味すると考えられます。

「貴い方の遺体と同衾し、再びの偉大な生を与える」という文章にあるように、フィアは死者と共に寝ることで死者を生き返らせることができます。

そしてこの生き返りのためには、「数多英雄の温もり、生きる力をこの身に宿した後」という条件がつきます。

つまり、フィアは英雄の温もりを貯蓄して、その力で持って死者を生き返らせることができるということです。

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目的はゴッドウィンを生き返らせること

フィアの目的はゴッドウィンを生き返らせることです。

フィアがゴッドウィンを生き返らせようとしていることは、フィアの以下の話からわかります。

フィア
・・・お別れですね、貴方
・・・でも私は、満足しているのです
押し付けられた遺体でなく、自らの意志でゴッドウィンと同衾し
・・・子を宿すのですから
それに、その子はきっと、貴方の温もりを継いでいる
死衾の乙女として生まれ、これ以上の幸福があるでしょうか

「自らの意思でゴッドウィンと同衾」という文章から、フィアがゴッドウィンを生き返らせようとしていることがわかります。

そして先ほどの発言で、「故郷(狭間の地の外)では、貴い方の遺体と同衾し、再びの偉大な生を与える、私は、そのための存在だったのです」とありました。

この「貴い方の遺体」とは「ゴッドウィンの遺体」を指していると考えられます。

これはフィアの以下の発言からわかります。

フィア
円卓よ、貴い方、ゴッドウィンの死を侵すことなかれ
我らはただ、死に生きる
そしていつか、王を得る
何者が咎められようか
民が、弱き者が、自らの王を戴くことを

1行目の発言から「貴い方=ゴッドウィン」ということがわかりますね。

以上の話をまとめると、フィアは褪せ人として狭間の地に再招集される前(そしておそらく陰謀の夜の前)から、ゴッドウィンを生き返らせることが使命であったことがわかります。

そして、陰謀の夜ではマリカゴッドウィンの殺害に協力していましたが、マリカがフィアを使ってゴッドウィンを復活させることを計画していたとすれば全ての辻褄が合います。

陰謀の夜

マリカがエルデンリングを砕いた理由はこちらの記事で解説しています。

上のリンクの記事でも解説していますが、マリカはゴッドウィンを殺害することで「死王子の修復ルーン」を取り出して、黄金律に運命の死を導入しようとしていました。

実はフィアも黄金律運命の死を取り入れようとしており、この点でもマリカと利害関係が一致しています。

フィアが黄金律運命の死を取り入れようとしていたことは、フィアの以下の発言からわかります。

フィア
・・・私はもうすぐ、ゴッドウィンと同衾します
そして、きっと宿すでしょう
黄金の王子にしてデミゴッド最初の死者たる彼の、再びの生を
死に生きる者たちのための、ルーンを
貴方に、お願いしたいのです
私の子を、ルーンを掲げ、王になってはもらえませんか
死に生きる者たち、そのあり様を許す
我らの、エルデの王に

ゲーム中では上記の話を聞くことによってエンディングが変化し、「死王子の修復ルーン」でエルデンリングを修復、つまり黄金律運命の死を取り入れることが可能になります。

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なぜ死の回帰しようとしていたのか

気になるのは、なぜフィアが死の回帰を実行しようとしているのかということですよね。

この理由は、黄金律に対して運命の死を回帰することによってゴッドウィンの意志を回収し、主人公らの魂と自らの肉体と融合することでゴッドウィンを蘇らせようとしていたためであると考えられます。

肉体と魂、意志の関係

肉体と魂と意志についてはこちらの記事で考察しています。

まず、フィアの能力は魂(=生きる力)と意志を回収することであることが、以下の発言から推察されます。

フィア
英雄様、ほんの一時、私に抱かれてくれませんか
貴方の生きる力、意志を、私に分けて欲しいのです
そうすることで私は、英雄の温もりを知り

そして、フィアは主人公らの生きる力をもとにしてゴッドウィンを蘇らせようとしていました。

フィア
…お別れですね、貴方
…でも私は、満足しているのです
押し付けられた遺体でなく、自らの意志でゴッドウィンと同衾し
…子を宿すのですから
それに、その子はきっと、貴方の温もりを継いでいる
死衾の乙女として生まれ、これ以上の幸福があるでしょうか

フィア
…私はもうすぐ、ゴッドウィンと同衾します
そして、きっと宿すでしょう
黄金の王子にしてデミゴッド最初の死者たる彼の、再びの生を
死に生きる者たちのための、ルーンを
貴方に、お願いしたいのです
私の子を、ルーンを掲げ、王になってはもらえませんか
死に生きる者たち、その有り様を許す
我らの、エルデの王に

以上の話をまとめると、フィアはゴッドウィンの「意志」と主人公らの「魂」と自らの肉体(=子)を使って、ゴッドウィンに「偉大な生」を与えようとしていたのだと考えられます。

しかし、黄金律においては肉体の死(=肉体と意志の分離)が認められていないため、フィアはゴッドウィンの意志を回収できなかったのだと考えられます。

黄金律

そこで、フィアは黄金律に対して「死の回帰」を実現させようとしたのだと考えられます。

死王子の修復ルーン
死衾の乙女、フィアが宿したルーン
エルデの王が、壊れかけのエルデンリングを掲げる時
その修復に使用できる
それは、2つの欠環が合わさった聖痕であり
死に生きる理を、律の一部とするものである
黄金律は、運命の死を取り除くことで始まった
ならば新しい律は、死の回帰となるであろう

以上の話をまとめると、フィアは黄金律に対して運命の死を回帰することによってゴッドウィンの意志を回収し、主人公らの魂と自らの肉体と融合することでゴッドウィンを蘇らせようとしていたと解釈できます。

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最期はDに殺される

フィアの最期はDによる殺害です。

D

なぜDに殺害されてしまったのかというと、フィアの考えは黄金律と対立していたためです。

黄金律には死という概念が存在しないため、フィアやマリカがやろうとしていたように、黄金律に死の概念を取り入れるということは大罪であります。

実際マリカもこの大罪が原因で、黄金樹で磔にされています。

そしてこの大罪を犯したフィアは、黄金律の狂信者であるDの手によって殺害されるという結末を迎えました。

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おわりに

以上で「死衾の乙女、フィア」に関する考察を終了いたします。

ELDEN RINGはストーリーの解説が極端に少ないので全貌が把握しにくいですよね。

そこで他の記事では、ELDEN RINGのストーリー全体の解説や、全エンディングの解説などもしています。

また、一覧は以下です。

<神・王・女王>
大いなる意志二本指・三本指エルデの獣
マリカ・ラダゴンゴッドフレイ&ホーラ・ルー満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス宵眼の女王

<デミゴッド>
聖樹のミケラ腐敗のマレニア
魔女ラニ星砕きのラダーン冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン血の君主モーグ忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック

<NPC>
メリナ聖女トリーナ
死衾の乙女フィア忌まわしき糞喰い輝ける金仮面百智卿ギデオン
シャブリリハイータ
魔術師セレン魔術教授セルブスエンシャネフェリ・ルー
タニスラーヤ
ブライヴイジー
白面のヴァレー背律者ベルナール血の狩人ユラ
しろがねのラティナアレキサンダーディアロストープスミリセント&ゴーリー円卓の騎士ヴァイクヒューグローデリカ亜人のボック死を狩る者Dパッチロジェールゴストークケネス・ハイト復讐者エドガー

<ボス・敵>
黒き剣のマリケス神肌の使徒巨人ラダゴンの赤狼アステール祖霊の王
白王・黒王しろがね人銀の雫死儀礼の鳥ミミズ顔

<場所>
狭間の地永遠の都ファルム・アズラ円卓

<その他重要な要素>
エルデンリング黄金律褪せ人忌み子坩堝死のルーン破砕戦争陰謀の夜エンディング

<DLC>
影の地神の門
串刺し公メスメル双月の騎士レナーラ蕾の聖女ロミナ宿将ガイウス指の母メーテール暴竜ベール神獣獅子舞黄金カバ泥濘の騎士指の母ユミル
針の騎士レダ落葉のダンティエリエ純血騎士アンスバッハ

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出所:ELDEN RING © 2022 From Software Inc. All Rights Reserved.

このフィアに関する記事の英語版はこちらです。