ELDEN RINGのストーリーは狭間の地を舞台に繰り広げられます。
「狭間の地の名前に意味はあるの?」
「外の世界とどのようにつながっているの?」
「大いなる意志はどこにいるの?」
といった疑問をお持ちかと思います。
そこでこの記事では、狭間の地について考察していきます。
狭間の地の基本情報
まずは狭間の地についてわかっていることをまとめていきます。
狭間の地のマップは以下です。
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狭間の地のマップは黄金樹と土地、海、霧で構成されています。
それぞれについての情報と考察をまとめていきます。
ちなみに、狭間の地は古代の地球がモチーフになっているという海外考察もあるようです。
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確かに狭間の地と古代の地球は形が似ていますね、、、、
黄金樹について
狭間の地の象徴となるのが黄金樹です。
黄金樹とは狭間の地の中心に立つ巨大な木です。
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黄金樹の役割は魂と肉体を記録して、永遠の生を与えることであると考えられます。
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ちなみに黄金樹とは、世界樹にエルデの獣(=黄金律)が共生している存在であると考えられます。
世界樹については後述しています。
以上が黄金樹に関する基本情報です。
土地について
狭間の地のマップの土地の部分は、リムグレイブ、ケイリッド、リエーニエなど、複数のエリアで構成されています。
今、「狭間の地のマップの土地の部分」という表現しましたが、正確には「狭間の地のマップの土地の部分=狭間の地」であると考えられます。
実際、狭間の地の英語は「Lands Between」ですが、確かに複数形になっています。
つまり、マップ上の複数の島をまとめて「狭間の地」と呼んでいると考えられます。
これについては後述します。
そして重要なのが地下の存在です。
狭間の地のマップの下には地下世界が広がっています。
そしてこの地下世界は、まるで宇宙空間のような見た目をしています。
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なぜこの様な見た目をしているのかについてはこちらの記事で解説しています。
この宇宙空間の見た目については後の考察でも言及します。
霧と海について
狭間の地は霧で囲まれています。
この霧は狭間の地と外界を隔てるものであると考えられます。
根拠は以下のテキストです。
公式プロローグ
祝福なく、死にきれぬ死者たちよ
導きに従い、霧の海の先、狭間の地に向かい
エルデンリングに見えよ
オープニング
偉大なる、エルデンリングは砕けた
霧の彼方、我らの故郷、狭間の地で
上記テキストから、霧の先に狭間の地があることがわかります。
そしてこの霧とは生と死の境界線を表しているのだと考えられます。
最初に示した狭間の地のマップをよく見ると、海の上に船が浮いています。
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この船の形は、死に生きる者(=魂だけの存在)を呼び出す「ティビアの呼び船」と同じです。
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このティビアの呼び船は魂を先導する役割があることが、「ティビアの呼び声」のテキストに記載されています。
ティビアの呼び声
死に仕える者たちの魔術
死に迷う者たちを呼び出す
三体が、離れた場所に呼び出され
攻撃した後、消えてしまう
古来、死者は迷うものであり
先導が必要なのだ
ちなみに、英語版では「先導」は「leadership」となっており、「ship(ティビアの呼び船)」を暗示していると考えられます。
以上の状況から、外界で死んだ魂が霧を通って、海を渡って、狭間の地にやってきているのだと推察されます。
ちなみに、狭間の地のマップにはややゴージャスな船も見受けられます。
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これは狭間の地から追放される人が乗っている船なのではないかと推察されます。
根拠としては狭間の地から追放されるときにも船が使われることが、「錆び付いた錨」のテキストに記載されていることが挙げられます。
錆び付いた錨
錆び付いた錨を武器として振るうもの
四つの錨爪は太く鋭く、刺突属性の攻撃となる
かつて褪せ人が、王と共に狭間を離れた時
一隻の船が、取り残されてしまったという
ちなみに、上テキストで狭間を離れた王はゴッドフレイのことを指していると考えられます。
以上が海と霧に関する情報と考察になります。
狭間の地の名前の由来
さてここで狭間の地の名前の由来について考えてみます。
結論を言うと、「狭間の地」とは「生と死の狭間の地」を表していると考えられます。
これは、狭間の地の象徴である黄金樹が生と死を循環させていることから推察されます。
「狭間」というワードは「時の狭間」でも使われているのですが、時の狭間はファルム・アズラがある場所のことを指しているので、狭間の地が「時の狭間の地」とは解釈しにくいです。
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また、英語版だと「狭間の地」は「Lands Between」であり「時の狭間」は「storm beyond time」なので、「狭間の地」と「時の狭間」は異なる狭間を表していると考えられます。
以上の考察から、「狭間の地」とは「生と死の狭間の地」を表していると考えられます。
狭間の地と外界の位置関係
狭間の地と外界の位置関係については明言されているテキストが少ないので、筆者の推論の部分が多いことをご容赦ください。
筆者が考えた狭間の地の位置関係は以下の通りです。
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筆者がこの位置関係に至った経緯を解説していきます。
宇宙について
まず最上位の存在は宇宙としました。
ELDEN RINGの世界にも宇宙という概念が存在していることは、「百智の王笏」のテキストからわかります。
百智の王笏
珠を掴み取る手を象った王笏
その珠は、世界であり、宇宙であり、瞳であり
識ることの終わりなきを示している
それでも、百智卿は手を伸ばすのだ
我々の住む世界でも基本的に最上位は宇宙なので、とりあえずELDEN RINGの世界でも宇宙を最上位として考えてみます。
大いなる意志について
そして宇宙の1つ下の階層に大いなる意志が存在していると考えました。
なぜエルデの中に入れなかったかというと、大いなる意志は狭間の地からかなり離れた場所にいる可能性が高いからです。
根拠は以下の指読みのエンヤの話です。
指読みのエンヤ
…指様が、止まってしまわれた
起こるべきでないことが起き、迷われ、大いなる意志と交信しているのじゃ
交信が終われば、指様はまた、お主たちに言葉を、指の導きをもたらす
…だがそれは、数千、数万の日が経った先になるだろう
まず、「交信」というワードを使っていますが、これは地上と宇宙間で通信するときに使われるイメージです。
また、交信の時間も数千、数万の日と書いてあることから、大いなる意志は狭間の地からだいぶ離れた位置にいると考えられます。
また、神授塔がかなり高く設計されており、その頂点に二本指が配置されているのも、宇宙に存在している大いなる意志との交信を行うためであると解釈できます。
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以上の状況から、大いなる意志はエルデの外の宇宙に存在するとしました。
外なる神について
外なる神は大いなる意志と同様に宇宙に存在すると考えられます。
根拠の一つが、外なる神も大いなる意志と同様に「交信」が必要になることです。
モーグウィンの聖槍
それは、呪われた血に力を与える
外なる神との交信の祭具でもある
真実の母は、傷を望んでいるのだ
これは、外なる神が狭間の地からかなり遠く場所に存在していることを示唆していると考えられます。
また、ELDEN RINGの世界における外なる神は、クトゥルフ神話の外なる神をモチーフにしていると考えられます。
外なる神(クトゥルフ神話)
宇宙創造、下手をしたらビッグバンの前の宇宙空間に漂っていた存在。
もしくはビッグバンそのものかもしれない人の想像することができる次元を超えた存在。
彼らは肉体を持たない超自然的存在や純粋なエネルギーの塊であることが多いといわれ、旧支配者(the Great Old Ones)と呼ばれる存在ですらひれ伏すばかりである。
外なる神から人間に干渉することはほとんどないといわれているが、人間から自ら召喚を行なったり、ニャルラトホテプ(Nyarlathotep)という存在は別である。
人智の及ばぬ存在。その断片を少しでも覗き込むことは実に危険なことである。
(ニコニコ大百科より)
クトゥルフ神話における外なる神の特徴は「肉体を持たずに宇宙空間を漂う概念的存在」であることや「人間から干渉しない限り、人間にほとんど干渉しない」など、ELDEN RINGにおける外なる神の特徴とも似ています。

以上の状況から、外なる神を宇宙に配置しました。
星と月について

次に星の位置ですが、エルデの中に入れました。
これは、エルデンリングの力が星にも及ぶことがデビュートレーラーで語られています。
デビュートレーラー
お前には まだ 想像すらできぬだろう
流れる星をすら律し 命の灯を高らかに輝かす
エルデンリング
したがって、星はエルデに含まれると考えられます。
そして、ELDEN RINGの世界観では、月は星を従える存在なので、月は星のよりも上の階層に入れました。
ノクステラの月
永遠の都、ノクステラの秘宝
それは、彼らが失くした黒い月を模している
ノクステラの月は、無数の星を従えていた
しかし、大いなる意志が星を操作する描写はあるのですが、月を操作する描写はないように思います。
暗黒の落とし子の追憶
遥か彼方、光の無い暗黒で生まれた星の異形
それはかつて、永遠の都を滅ぼし
彼らから空を奪った、悪意ある流星である
エルデの流星
かつて、大いなる意志は
黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り
それが、エルデンリングになったという
したがって、大いなる意志と月を同じ階層にして、その下の階層に星を入れました。
エルデについて
ゲーム中で、エルデと狭間の地は似たような意味で使われます。
しかし、正確にいうと筆者の解釈では、「エルデ=天界」であり、「狭間の地=エルデの地面部分」です。
このように解釈すると、色々合点がいくところがあります。
例えば、ELDEN RINGの世界では、狭間の地で物語が進行しているにもかかわらず、「狭間の地の王」というワードは出てきません。
出てくるのは、「エルデの王」というワードです。
したがって、エルデ>狭間の地という関係になっていると考えました。
また、指読みのエンヤも、狭間の地で最も高い場所が巨人の大釜であると述べています。
指読みのエンヤ
世界樹を焼く火は、狭間の地の最も高い場所、巨人の大釜に燻っている
これは、狭間の地がエルデ全体を指しているのではなく、地面を指していることを示唆しています。
また、以下のプロローグも、狭間の地が地面を指していることに注意して作られていると解釈できます。
公式プロローグ
祝福なく、死にきれぬ死者たちよ
導きに従い、霧の海の先、狭間の地に向かい
エルデンリングに見えよ
以上の状況をまとめると、エルデ(=天界)の地表部分が狭間の地であると考えられます。
それに伴って、神(=エルデの王)をエルデと同じ階層に入れました。
黄金樹について
黄金樹は下界(例えば、蛮地)に通じていると筆者は考えました。
以下で根拠を述べていきます。
根拠1, 世界樹がモチーフ
黄金樹ですが、おそらく世界樹がモチーフになっていると考えられます。
これは指読みのエンヤの話から推察されます。
指読みのエンヤ
世界樹を焼く火は、狭間の地の最も高い場所、巨人の大釜に燻っている
けれど、それを燃やすには、特別な種火が必要なのさね
…火の幻視を宿す者、その贄だけが、大釜の火で世界樹を焼くんだよ
以上の話から、黄金樹が世界樹と関連していることがわかります。
wikipediaによると、世界樹とは下界と天界を結ぶ樹であると考えられています。

したがって、狭間の地の黄金樹も天界と下界を結んでいる可能性が考えられます。
根拠2, 黄金樹の根っこ
根拠の2つ目が黄金樹の根っこに関するものです。
前提として、「黄金樹 = 世界樹+エルデの獣」であることを以前の記事で解説しました。
「黄金樹 = 世界樹+エルデの獣」についてはこちらの記事で解説しています。
狭間の地には「名もなき永遠の都」という地下エリアがあるのですが、そこに行くと黄金樹の根を見ることができます。
そして、このエリアをよく観察すると、黄色い根と白い幹が存在していることがわかります。

この黄色い根がエルデの獣の根っこで白い幹が世界樹であると考えられます。
ちなみにノクローンでは、白い幹だけ見られますが、これは距離的にノクローンが黄金樹から離れているので、エルデの獣の根っこがノクローンまで届いていないためであると解釈できます。

したがって、最初の図で示したように、エルデの獣は狭間の地に根付いており、世界樹の根っこは下界に根付いている可能性が考えられます。
根拠3, 地下世界の宇宙空間
狭間の地の地下世界には宇宙空間が広がっていました。
なぜ地下世界が宇宙空間のような見た目をしていたのかというと、下界から見た空を暗示しているのだと考えられます。
ELDEN RINGの世界観では、魂は光を表すと考えられます。
さらに、黄金樹は魂を根っこから呼び寄せるため、地下世界に見えていたのは魂の光であると考えられます。
嵐の麓の地下墓の霊体
…正しい死とは、すなわち、黄金樹に還ることなり
待ちなさい。根が貴方を呼ぶ、そのときまで…
なぜ狭間の地の地下世界がわざわざ宇宙空間のような見た目をしているのかは、開発者がさらに地下の世界があることを暗示するためだったのだと筆者は考えました。
以上の根拠から、狭間の地の下には下界がひろがっているのだと考えられます。
下界について
下界が霧を通して狭間の地とつながっていることは最初に述べました。
さらに、下界で死ぬことで再び狭間の地に戻ってくることは、ホーラ・ルーが蛮地で死んだ後に、再び狭間の地に帰ってきたような描写から推察されます。

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上写真が蛮地(=下界)で死んだゴッドフレイで、下写真が魂が戻ってきたゴッドフレイです。
ゴッドフレイが蛮地で死んで戻ってきたことは、以下のマリカのセリフからわかります。
マリカ
我が王、戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う
そして、その瞳が色褪せたとき、狭間の地を追放する
外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい
マリカ
そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう
狭間の地に戻り、戦い、赴くままにエルデンリングを掲げるがよい
死と共に、強くあれ。王の戦士たちよ、我が王、ゴッドフレイよ
また、下界がエルデに含まれないことは、以下のマリカのセリフから推察されます。
マリカ
黄金樹は、すべてを律する。選ぶがよい
我らの律の一部となるか?それとも律の外にあり・・・
何の力も持たぬ、辺境の傍流となるか
上のマリカのセリフから、エルデンリングの律が及ばないエリアが存在することがわかり、これが下界であると筆者は考えました。
以上の考察から、狭間の地の下かつエルデの外側に下界が存在することが推察されます。
世界線について
ゲーム中には他にも世界樹が存在すると考えられます。
その根拠の一つがエルデの獣戦の背景です。
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この背景は、他にも多数の世界樹(=世界線)が存在していること示唆しているのではないかと考えられます。
さらに他の世界線の存在は複数のテキストで示唆されています。
稀人顔
異界の民の末裔とされる、稀人の外見
皆長命であるが、産まれる者はごく少ない
素性侍
隔絶した異国たる葦の地の侍
刀と長弓を用いる戦闘者
そして、他の世界線の存在を仮定すると、「時の狭間」についても解釈できます。
すなわち、時の狭間とは世界線をつなぐ場所であり、それぞれの世界線で時間の流れが異なるため、時の狭間と呼ばれているのだ解釈できます。
実際、時の狭間であるファルム・アズラは、狭間の地のマップでも霧をかき分けるような位置にあり、これが異なる世界線と通じていると考えられます。
そして、「ミケラの針」のテキストによると、時の狭間では外なる神の影響を小さくできると記載されています。
ミケラの針
外なる神の干渉を退けるため
ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ
狂い火を受領していても、それを鎮め
狂い火の王となる運命を回避できる
ただし、この針は未だ未完成であり
ファルム・アズラにあるという
時の狭間、嵐の中心でしか使用できない
時の狭間が別の世界線に通じていると考えると、時の狭間で外なる神の影響が小さくなることも理解できます。
以上の考察から、他の世界線が存在し、さらに世界線同士が交わる場所が時の狭間であると考えられます。
おわりに
以上で狭間の地に関する考察を終了します。
この記事は確定情報が少ないため、書くのが一番大変でした、、、
おそらく間違っているところもあると思うので、気づいた方はコメントで教えていただけましたら幸いです。
エルデンリングはストーリーの説明が極端に少ないので、なかなか全貌を把握しにくいですよね。
そこで他の記事では、エルデンリングの全エンディングの解説や、エルデンリングのストーリー全体の解説などもしています。
また、一覧は以下です。
<神・王・女王>
大いなる意志、二本指・三本指、エルデの獣
マリカ・ラダゴン、ゴッドフレイ&ホーラ・ルー、満月の女王レナラ
竜王プラキドサクス、宵眼の女王
<デミゴッド>
聖樹のミケラ、腐敗のマレニア
魔女ラニ、星砕きのラダーン、冒涜の君主ライカード
死王子ゴッドウィン、血の君主モーグ、忌み王モーゴット
接ぎ木のゴドリック
<NPC>
メリナ、聖女トリーナ
死衾の乙女フィア、忌まわしき糞喰い、輝ける金仮面、百智卿ギデオン
シャブリリ、ハイータ
魔術師セレン、魔術教授セルブス、エンシャ、ネフェリ・ルー
タニス、ラーヤ
ブライヴ、イジー
白面のヴァレー、背律者ベルナール、血の狩人ユラ
しろがねのラティナ、アレキサンダー、ディアロス、トープス、ミリセント&ゴーリー、円卓の騎士ヴァイク、ヒューグ、ローデリカ、亜人のボック、死を狩る者D、パッチ、ロジェール、ゴストーク、ケネス・ハイト、復讐者エドガー
<ボス・敵>
黒き剣のマリケス、神肌の使徒、巨人、ラダゴンの赤狼、アステール、祖霊の王
白王・黒王、しろがね人、銀の雫、死儀礼の鳥、ミミズ顔
<その他重要な要素>
エルデンリング、黄金律、褪せ人、忌み子、坩堝、死のルーン、破砕戦争、陰謀の夜、エンディング
<DLC>
影の地、神の門
串刺し公メスメル、双月の騎士レナーラ、蕾の聖女ロミナ、宿将ガイウス、指の母メーテール、暴竜ベール、神獣獅子舞、黄金カバ、泥濘の騎士、指の母ユミル
針の騎士レダ、落葉のダン、ティエリエ、純血騎士アンスバッハ
そして、「フロム以外の死にゲーも挑戦してみたいよ!!」って方は、以下のゲームがおすすめです。
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