呪術廻戦238話では、完全体の宿儺と鹿紫雲の戦いが終了しました。
そして、秤の領域に閉じ込められていた裏梅が再登場すると共に、日車と虎杖のタッグが宿儺と相対しました。
この記事では、呪術廻戦238話の解説・考察・感想を記載しています。
完全体宿儺の能力
呪術廻戦238話では、完全体となった宿儺の能力が明らかになりました。
完全体宿儺の能力
・手の数が2倍
→ノーリスクで掌印を結ぶことができる
・口の数が2倍
→ノーリスクで呪詞を唱えることができる
ここで筆者は、この宿儺の能力は、うまく伏線を回収していると感じました。
特に後者の「呪詞」は、五条が200%の虚式を放つ際に初めて出てきた設定でした。
この呪詞に関して、当初は「なんで今更、BLEACHの詠唱破棄のパクリみたいなものを導入したのだろうか?」と思いました。
しかし、呪術廻戦を読み進めていくと、五条 vs 宿儺でも、呪詞を使って呪力出力を向上させるなどの描写がありました。
そして今回の完全体宿儺では、口を2倍にすることで、ノーリスクで呪詞を唱えることができるという設定に繋がりました。
特に宿儺は、虎杖の体に口だけ出てきたりしていたので、口を複数持っていてもおかしくありません。
以上の状況から、宿儺が口を2つ持っているメリットを考えて、「呪詞」という設定が作られたのかもしれません。
天使との関係
呪術廻戦238話では、天使と宿儺の関係が明らかになりました。
天使は1000年前に安倍家の精鋭部隊を務めており、その時に宿儺と対峙したとのことです。
結局宿儺は「天使を含む安倍家の精鋭を退けた」と記載されているため、天使は宿儺に殺されたわけではないと思われます。
そして、宿儺の危険性に気づいた天使は、宿儺を殺すために羂索と契約して呪物になったのだと予想されます。
ちなみにこの「安倍家」という設定ですが、おそらく「安倍晴明」を元ネタにしていると考えられます。
安倍晴明は、平安時代で最も有名な陰陽師です。
一部の書物には、安倍晴明は呪術を使って奇跡を起こした人物として記載されているとのことです。
したがって、呪術廻戦の世界においても、「安倍家」は最強クラスの家系だったと推察されます。
鹿紫雲死亡
呪術廻戦238話で、宿儺は五条を殺害した「世界を断つ斬撃」を発動しました。
さらに今回は、呪詞によって威力を底上げしたことで、大地が大きく削れる程の斬撃となりました。
この斬撃によって鹿紫雲は腕を切断されました。
一応鹿紫雲は(術式か反転術式で)腕を修復していました。
しかし、鹿紫雲の目の前には網のように張り巡らされた「世界を断つ斬撃」が迫っていました。
そして、鹿紫雲の回想シーンへと切り替わりました。
この描写から、鹿紫雲は死亡した可能性が非常に高いと考えられます。
「贅沢者め」の意味
前回の237話において、宿儺は鹿紫雲に対して「贅沢者め」と述べていました。
そして、この「贅沢者め」という言葉の意味が今回の呪術廻戦238話で明らかになりました。
舞台は鹿紫雲の追憶のような場所です。(呪術廻戦の世界観では死ぬ前に追憶のような場所で回想することがあります。例えば漏瑚が死ぬ場面などです。)
そこで宿儺は「俺たちは強いというだけで愛されている」と述べました。
つまり、宿儺が言いたかったことは、「すでに愛されているのに、孤独を憂うから贅沢者」ということです。
さらに宿儺は「他人に満たしてもらうなど考えたこともない」と続けました。
この宿儺の哲学は、呪術廻戦14巻での「寄り合いで自らの価値を計ろうとするから、皆弱く矮小になっていく」というセリフや、呪術廻戦21巻での烏鷺の「術師や呪霊、強者としての地平すら超越するのは、圧倒的な自己、他を顧みない災い」というセリフと対応しています。
このように、宿儺は他人に対して全く興味がなく、全てを自分基準で考えていることがわかります。
虎杖の腕の正体は?
呪術廻戦238話では、秤の領域に閉じ込められていた裏梅が再登場すると共に、日車と虎杖のタッグが宿儺と相対する場面で終了していました。
笑っている秤と険しい裏梅の表情から判断すると、秤が大当たり引いて領域が崩壊した可能性が高いと考えられます。
したがって、来週の秤は呪力無制限の不死身状態になるかもしれません。
個人的には、呪力無制限ではないボーナス効果を期待しています(例えば、黒閃が必ず発動するなど)。
さらに、気になるのは虎杖の腕がドラゴンボールのピッコロのようになっていた点です。
初見では、「呪術廻戦20巻で、乙骨がリカの中から取り出していた呪具に似ているなあ」と思ったのですが、よく見たら別物でした。
では、この虎杖の腕の正体はなんなのでしょうか?
考えられるのは、「虎杖自身が呪具になったことによる副産物」という可能性です。
過去に家入は、虎杖のことを「宿儺の呪力に浸された呪具のようなもの」と述べていました。
したがって、この発言の伏線回収が、虎杖の腕の正体である可能性があります。
他の可能性としては、五条が虎杖に対して述べていた「そのうち君の体には宿儺の術式が刻まれる」という発言です。
したがって、虎杖の体に刻まれた宿儺の術式に対応して、虎杖の腕が変化した可能性が考えられます。
来週は休載ですので、再来週の239話では、秤 vs 裏梅、虎杖&日車 vs 宿儺の戦いが始まるのかと思われます。
もう少し具体化してみると、239話では、日車の領域展開で宿儺の術式没収して、虎杖が上記の腕を使って宿儺を倒して伏黒の救出といった展開が考えられます。
伏黒を救出する方法としては、(おそらくシン陰流の)訓練で虎杖と日下部の体が入れ替わっていた描写から、虎杖と伏黒の肉体交換などの可能性が考えられます。
239話を楽しみに待ちましょう。
おわりに
以上で呪術廻戦238話の解説・考察・感想を終了いたします。
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